「規程」を作って 社長のキャッシュを最大化する!

「実費精算」ではなくて「日当」でもらう!

「規定」を作って社長の手取りを最大化する方法です。その規定とはズバリ、「旅費規定」です。旅費規定とは会社の出張旅費の取り扱いに関して明文化したルールのことです。たいていの中小企業は旅費規定を作っておらず、旅費に関しては実費精算しています。出張に対して実費以上の「日当」を払うという発

想がないからです。ところが、旅費規定を作ることは会社と社長に多くの経済メリットをもたらします。

 

■ 会社にとっての経済メリットとは?

旅費規程を作成することで、出張の都度、「旅費」を支払うことが可能になります。ここでいう「旅費」とは

「①交通費」、「②宿泊費」、「③出張手当」のことをいいます。【会社】にとって「旅費」は経費になります。

「旅費」は実費精算を求められませんので、超過分だけ節税につながります。また、「旅費」は消費税の課税仕入れの対象になりますので、消費税の節税にもつながります。

 

所得税法(非課税所得)

第九条 次に掲げる所得については、所得税を課さない。

四 給与所得を有する者が勤務する場所を離れてその職務を遂行するため旅行をし、若しくは転任に伴う転居のための旅行をした場合又は就職若しくは退職をした者若しくは死亡による退職をした者の遺族がこれらに伴う転居のための旅行をした場合に、その旅行に必要な支出に充てるため支給される金品で、その旅行について通常必要であると認められるもの

 

例えば、年間50日出張をする社長がいたとして、旅費規定上の出張日当が1日2万円だとしましょう。すると、50日×2万円=「100万円」が「旅費」になります。この「100万円」は会社の経費です。その分だけ、課税所得を圧縮して法人税額の軽減につながります。そのうえ、消費税課税事業者は「100万円×

8%=8万円」の消費税節税にもつながるわけです。

 

■ 個人にとっての経済メリットとは?

一方、【個人】にとっては「旅費」という臨時収入を非課税で受け取ることができます。さらに、「旅費」には社会保険料もかかりません。すなわち、ここで受け取った「旅費」はダイレクトに本人の手取り増加につながるわけです。例えば、上記の「100万円」のケースです。この「100万円」には「税金」も「社会保険」の負担もありません。さらに、次ページのような規定にすれば、「旅費」に関しては実費精算は求められませんので、実費との「差額」をポケットマネーとすることも可能です。

◎日帰り出張の日当(例)

区分 日当
片道40km~100km 未満 片道100km 以上
社長 7,000円 9,000円
役員 5,000円 7,000円
役職員 3,000円 5,000円
一般社員・その他 1,500円 3,500円

 

◎宿泊出張の日当(例)

区   分 日当
社長 11,000円
役員 9,000円
役職員 7,000円
一般社員・その他 5,000円

 

◎交通費(例)

区分 交通費
社長・役員 グリーン車相当の運賃の実費
役職員・その他 普通運賃の実費

 

◎宿泊費(例)

区分 宿泊費
社長 14,000円
役員 12,000円
役職員 10,000円
その他 8,000円

 

■ 非課税とされる旅費の範囲とは?

ただし、何事もやり過ぎは禁物です。日帰り出張の手当で1回2~3万円、宿泊出張の手当で1回4~5万円も支給していては、税務署としても黙認はしてくれないでしょう。ならば、いくらなら許容範囲なのかと

いうと、実は所得税基本通達では「非課税とされる旅費の範囲」について以下の通達があるだけです。

 

非課税とされる旅費の範囲(所得税基本通達9-3)

所得税法第9条第1項第4号の規定により非課税とされる金品は、同号に規定する旅行をした者に対して使用者等からその旅行に必要な運賃、宿泊料、移転料等の支出に充てるものとして支給される金品のうち、その旅行の目的、目的地、行路若しくは期間の長短、宿泊の要否、旅行者の職務内容及び地位等からみて、その旅行に通常必要とされる費用の支出に充てられると認められる範囲内の金品をいうのであるが、当該範囲内の金品に該当するかどうかの判定に当たっては、次に掲げる事項を勘案するものとする。

  • その支給額が、その支給をする使用者等の役員及び使用人のすべてを通じて適正なバランスが保たれている基準によって計算されたものであるかどうか。
  • その支給額が、その支給をする使用者等と同業種、同規模の他の使用者等が一般的に支給している金額に照らして相当と認められるものであるかどうか。

 

そうです。具体的な金額については明記されていないのです。ではどう解釈すればいいのか。要は「社内において適正なバランスで運用されているか?(特定個人を優遇する内容ではダメですよ)」「同業他社に比べて著しく高額ではないか?(やり過ぎてはダメですよ)」ということです。

 

そこで旅費規程を導入する際は次の2点に配慮しておく必要があります。

 

1.社内において適正なバランスで運用されているか?

たとえ出張は社長 1 人しかしなくても、旅費規程にはあえて複数の役職を作って段階的に金額を設定しておきましょう。(基本的に僕の会社で出張するのは僕だけ。社員は年数回程度です)では従業員ゼロ。ひとり社長の場合はどうするか?・・・将来的に社員を雇用する前提で作っておきましょう。

 

2.同業他社に比べて著しく高額ではないか?

やり過ぎは禁物という前提で、「いくらまでならOKなのか?」という話ですが、これについては社長自身が「自分の時給換算から考えて、これくらいもらって当然!」と思える金額が良いでしょう。仮に自分の中で後ろめたさがあるのなら、税務調査で指摘されたときに「・・・」となってしまうからです。(ちなみに、一般的には社長の宿泊出張の日当が2万円程度までなら許容範囲とされています)

 

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