遺産分割協議書のあとの手続き(相続対策大百科vol.14)

熊谷市のファイナンシャルプランナー

阿久津和宏です。

遺産分割協議書が用意できたら、次にやること

遺産分割が整い、遺産分割協議書も用意できたら、

相続財産について

『名義変更』や『登記の書き換え』、『相続税の申告・納付』

も必要となります。

名義変更は後回しにしないほうがいい

相続した預貯金を解約し、自分の口座を移し替えたり、

株式の名義を変更したり、することに、

特に期限は決まっていません。

しかし、

金融機関によって手続きの書類が異なったり、

時間がかかることがあるので、

できるだけ早めに手続をしておくほうがいいです。

複数の金融機関で手続きが必要な場合は、

提出する遺産分割協議書を返してもらえるか、

確認が必要です。

申し出れば返してもらうこともあるので、一箇所ずつ手続きをすれば

一通で間に合います。

相続した不動産については、

登記所に行って、

「相続による所有権の移転登記」

をする必要があります。

登記簿で所有者の名義を書き換えておかないと

売却はもちろん、担保の設定もできず、

その不動産を活用することはできません。

相続した不動産を売却する場合、

相続税の申告期限から3年以内なら、

相続税の一定額を取得費に加算できる特例が使え

譲渡所得税を軽減できます。

その場合も事前に名義の書き換えは必須です。

※登記所って?

法務局地方法務局・その支局及び出張所を総称して「登記所」といいます。

(写真はさいたま地方法務局熊谷支局です)

相続税の申告・納付は期限まで

遺産分割がまとまらなくても相続税の申告・納付は期限までというルールは変わりません。

10ヶ月以内となります。

遺産の分け方が決まったら、相続税がかかる場合、

すぐに申告書の作成と納税資金の準備に入ります。

とはいえ、

相続税の申告が必要な場合は、早めに税理士に相談し、

遺産の分け方も含めてアドバイスを受けることも大切です。

遺産のわけかたによって、

相続税の総額や各相続人の納税額が違ってくるからです。

(相続が開始する前からの対策がもっとも備えやすい)

困るのは、

相続税がかかるのに、

10ヶ月以内に遺産の分け方が決まらない場合です。

相続人同士の話し合いがこじれたり、

競技事態に応じない相続人が出てきたりしたら、

家庭裁判所による調停や審判を利用することもできますが

その場合も相応の時間がかかります。

相続税の申告期限までに遺産の分割方法が決まらない場合でも

一旦法定相続分で相続したものとして、

相続税を納めることが必要です。

ただし、この場合、

遺産分割が確定したときに適用できる税額軽減や特例が使えません。

再度の協議や調停・審判などで、

分割方法が3年以内に確定すれば、

それらを利用することができます。

更正の請求(還付)・修正申告

分割方法の確定後、4ヶ月以内に更正の請求をすれば

納めすぎた相続税額は還付されます。

分割方法が確定してから申告・納税した場合でも、

後日、申告税額が少ないときづいたら

『修正申告』

多すぎたときは

『更正の請求』

をすることができます。

「相続税の申告期限」を過ぎた場合・・・

先程もお話しましたが、

相続税の申告と納付期限は、

相続開始後10ヶ月以内が厳守です。

配偶者の税額軽減や小規模宅地の特例を使うことで

結果的に納税額がゼロになる場合も申告は

必要です。

申告しないと特例などは使えず、

相続税が課税されます。

期限までに申告しないと、

税務署によるどくじちょうさで相続税額が決められ、

納付すべき税額に加えて

無申告加算税も追徴されますので、

注意が必要です。

※無申告加算税って?

(国税庁HPより)

原則として、納付すべき税額に対して、50万円までは15%、50万円を超える部分は20%の割合を乗じて計算した金額となります。
 なお、税務署の調査を受ける前に自主的に期限後申告をした場合には、この無申告加算税が5%の割合を乗じて計算した金額に軽減されます。(ただし、平成29年1月1日以後に法定申告期限が到来するもの(平成28年分以後)については、調査の事前通知の後にした場合は、50万円までは10%、50万円を超える部分は15%の割合を乗じた金額となります。)

(注) 期限後申告であっても、次の要件を全て満たす場合には無申告加算税は課されません。

  1. 1 その期限後申告が、法定申告期限から1月以内に自主的に行われていること。
  2. 2 期限内申告をする意思があったと認められる一定の場合に該当すること。
    なお、一定の場合とは、次の(1)及び(2)のいずれにも該当する場合をいいます。

    1. (1) その期限後申告に係る納付すべき税額の全額を法定納期限(口座振替納付の手続をした場合は期限後申告書を提出した日)までに納付していること。
    2. (2) その期限後申告書を提出した日の前日から起算して5年前までの間に、無申告加算税又は重加算税を課されたことがなく、かつ、期限内申告をする意思があったと認められる場合の無申告加算税の不適用を受けていないこと。

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阿久津 和宏

阿久津 和宏

身近で頼れる相談員を 目指しています。 栃木県生まれ、埼玉県在住、妻、子供2人の4人家族。 群馬県の高崎経済大学を卒業後、 株式会社セブンーイレブン・ジャパンに入社。 入社1年目よりスタッフの育成・管理業務を任され、2年目、 直営店店長を経て、9店舗を担当する店舗経営指導員という立場で、お店の売上・利益の向上を目的とした、カウンセリング業務を担当。「評論家でなく実務家たれ」 が会社のモットーで今も受け継いでいる。 入社7年目に、3商材でセブンイレブン経営指導員1500人の頂点となるも、売上が上がっても手取が存分に増えない加盟店オーナーサンたちの役に立てないか!?という想いをきっかけに、ファイナンシャルプランナーの勉強を始め、セブンイレブン在籍時にFP3級を受験。その後、ご縁あって、国内大手金融機関に転職を経て、独立。 独立系ファイナンシャルプランナーとして、売上はあるけどお金が残らない中小企業経営者・高齢化の中で、にわかに頭を悩まされている人が急増中の相続、なかなかお金が貯まらない・・・という会社員・OL向けに、『役立つ』でなく『今すぐ使える』に焦点を当てたセミナー、カウンセリング活動を展開。各分野で高評価を得ている。営業やカウンセリング業務の経験を活かし、 学校の先生や店舗経営に携わる方向けのコミュニケーションセミナーも好評。 セミナー開催回数:159回(2016年8月1日時点)