金融資産の評価額を調べる(相続対策大百科vol.16)

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熊谷市のファイナンシャルプランナー

阿久津和宏です。

遺産総額をつかむためにもっとも重要なことがあります。

それは、

金融資産のチェック、評価額を調べる、

ということで、

その話をしたいと思います。




金融資産の評価額を調べる

相続税の計算をする際は、

(基本的には専門家に任せたほうがいいですが、概算をチェックするという意味で)

財産の種類ごとに独自の方法で評価額を算出します。

遺産の総額を把握するために、金融資産のチェックをしてみましょう。

相続税の課税対象となる財産は、

その金額を、原則として財産を取得した時(=課税時期)

の「地価」で評価することになっています。

つまり、相続が開始した日の評価額となります。

相続が開始した日とは、

被相続人が亡くなった日

ですね。

金融資産の評価額の出し方は、種類ごと違いますので、

一つ一つ見ていきましょう。

現金・預貯金は残高の合計、株式は所定の評価額で算出

銀行などの預貯金

金融機関(銀行)に預けた預貯金は、預入時の元本と、相続発生日までについた利子の合計額が相続時の評価額です。

つまり、預金残高の合計ということになります。

現金でおいてあるお金は、

相続時点の金額を調べれば、

損金額を加算するだけですが、

自宅の金庫やタンスにしまってある現金のほか、

金融機関の貸金庫なども忘れずにしれべておきましょう!

株式の場合

株式を保有していた場合、基本的には

時価になりますが、上場株式とそれ以外の株式では

地価とするための評価額の出し方が異なります。

市場で取引される上場株式は

相続発生日の終値で調べます。

ですが、

『その日を含む月の終値の平均額』もしくは、

『前月、全前月の終値の平均額』のほうが低ければ

そちらを選ぶこともできます。

ちなみに、終値の確認方法は、証券会社等に聞けばすぐわかりますが、

自分で確認するとしたら、ここを見ます。(株がわからない人のために)

例えば、Yahooで「会社名 株価」で検索すると以下のような画面が出てきます。

(私がセブン-イレブン・ジャパンの出身だからセブン&アイ・ホールディングスの株価を出しているだけで、勧めているわけではありませんので、そのあたり、ご了承くださいませ(笑))

何株持っているか?ということで評価額がわかりますね。

一方、非上場株式などは

(中小企業のオーナー社長やその近い人達が持っている可能性が高いですね)

発行会社の規模や株主区分に応じた評価額になるため、

簡単にはわかりません。

会社経営者や役員などが保有する自社株を相続する場合は、

予想以上に評価額が高くなり、相続税の負担が増すこともあります。

できれば、早いうちから対策を立てておく必要はあるかと思います、

この対策方法については、コレより少し後に掲載される予定です。

参考までに、評価に際して、の書類はこちらです。

(国税庁HPより)

対策時点と、相続発生時点で評価が変わっていることはありますので、注意は必要です。

投資信託や債券

投資信託や債券も、市場取引により価格は動いています。

『投資信託』は相続発生日に解約請求した場合に受け取れる金額です。

通常投資信託は1万口あたりの科学で表示されるため、

その価額に相続時点の保有口数をかけて評価額を求めます。

債券は、

市場で取引されている

国債、地方債、社債などは相続発生日の市場価格に経過利息を加えた金額です。

ちなみに、生命保険の話もしておくと、保険金と混同し内容に気をつけていただきたいのですが、

なくなった人が契約者で、亡くなったことによって保険金が発生しない保険、

(被保険者が被相続人じゃない)は解約返戻金(亡くなった日時点に解約したらに戻ってくるお金)

となります。

また、海外に金融資産をお持ちの場合は、これ以上に複雑となりますので、確認して置く必要があります。

だれに聞いたらいいかわからないことは、お気軽にお問い合わせください。

まとめ

  評価額の目安
現金 手元に保有する残高
預貯金

相続発生日の残高の合計額

定期預金は「残高+既系や利子ー源泉徴収税額)

上場株式

次の4つの中から最も低い株価を選択できます。

その株価に持ち株数をかけると算出できます。

  1. 相続発生日(死亡日)の終値
  2. 相続発生日を含む月の終値の平均額
  3. 相続発生の前月の終値の平均額
  4. 相続発生の前前月の終値の平均額

(取引相場のない、非上場株式などは、個別に評価)

投資信託

相続発生日の解約請求等により支払いを受けることができる価額から、手数料や源泉徴収税相当額と各種手数料を引いた金額

公社債投信 相続発生日の市場価額+既経過利子手数料や源泉徴収税相当額と各種手数料を引いた金額

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補足・自社株について

「なぜ対策が必要か?」
の前に株式会社についてちょっと説明しますね。

経済産業省の2015年の発表によると
日本には420万社もの企業があり、
株式上場している大企業と呼ばれる会社は
たったの1万2000社(全体の0.3%)
残りの99.7% は非上場企業です。

会社経営している身内のいる人には、

相続のときに接する可能性が最も高いということですね。

さらに、その非上場企業の中で、
株式会社は120万社もあると言われています。
(残りは有限会社・個人事業所 等)

この非上場企業の株価は
ざっくりと以下の計算式で株価が決まると言われています。

(本来はもっと細かい計算をしますが)

-------------------
 純資産÷発行株式総数=1株の株価
-------------------

つまり、
純資産が多い会社(儲かって会社に多くの蓄えがある会社)
は1株あたりの株価も高くなっています。

なので、きちんとした対策が必要、ということになります。

まずは、総資産➗発行株式総数は計算しておいてもいいかもしれませんね。