「補助金コンサルで稼ぐにはクライアントをたくさん抱えないといけない」と思っていませんか?実は、補助金支援は伴走期間が長いため、2社のクライアントから月収30万円を作る設計が現実的に可能です。本記事では、その仕組みを実例ベースで解説します。

なぜ2社で月収30万が可能なのか

補助金支援は、申請して終わりではありません。採択→交付申請→発注→実績報告→入金確認まで、半年〜1年半の伴走期間があります。この期間中ずっとクライアントと関わり続けることになるため、月額顧問料を設定しやすい性質があります。

例えば月額10万円の顧問契約を2社と結べば、それだけで月収20万円の固定収益が生まれます。これに新規申請の着手金や採択時の成功報酬を上乗せすることで、月収30万円のラインが見えてきます。

新規クライアントを毎月探し続ける働き方と、既存2社を深く支援する働き方では、業務負荷も精神的な余裕も大きく違います。後者は時間的な余裕が生まれ、申請書の質を上げることに集中できるため、採択率も自然と高まりやすい傾向があります。

運用面で補足すると、ここで挙げた論点は、案件の規模・経営者のスタイル・業界の慣習によって受け止め方が変わります。型を持ったうえで、目の前のクライアントに合わせて調整していく姿勢が、結果として満足度の高い支援につながる傾向があります。

運用ドキュメントとして1枚にまとめておくと、新人スタッフのオンボーディングや、外注パートナーとの共通言語づくりに使えます。属人化を避けるためにも、本記事のような論点は社内Notion・Googleドキュメントなどに文章化して蓄積する運用が機能します。

2社モデルの収益設計例

実際の数字で2社モデルを設計してみます。ここでは「製造業のクライアントA」と「小売業のクライアントB」を想定します。両社とも採択件数の実績がある補助金を活用する前提です。

月収30万円の収益設計(例)
  • クライアントA:ものづくり補助金 着手金30万円(申請月)+月額顧問10万円×12か月(120万円/年)。年間収益150万円。
  • クライアントB:持続化補助金 着手金15万円(申請月)+月額顧問8万円×12か月(96万円/年)。年間収益111万円。
  • 合計:年間261万円、月平均約21万円。これに成功報酬(例:A社採択時に補助金額の10%=50万円)が加わり、年間300万円超に届くケースがあります。

この設計の特徴は「補助金の採択前から月額顧問が動いている」点です。採択するかどうかに収益が大きく左右されないため、不採択の場合でもクライアントとの関係が継続します。リスク分散の意味でも、月額顧問を組み込む設計は推奨できます。

事務所内のオペレーションに落とし込むなら、この観点をチェックリスト・社内マニュアルに反映しておくことが推奨されます。属人化を避け、複数スタッフで案件を回せる体制を作るうえで、こうした論点の文章化は土台になります。

クライアントとの面談前に、この観点を整理した1枚資料を渡しておく運用も効果的です。事前に共通認識を作ってから面談に入ることで、限られた時間を「具体の意思決定」に集中して使うことができ、生産性の高い打ち合わせが実現しやすくなります。

月額顧問契約の作り方

月額顧問契約を成立させるには、「補助金申請だけでなく経営全般のサポートをする」という位置づけが重要です。補助金の支援だけだと、申請が終わったタイミングで契約継続の合理性が薄れてしまうことがあります。

具体的なサービス内容としては、月1回の経営面談・補助金以外の助成金情報の提供・事業計画の見直し支援・採択後の事業進捗確認などが挙げられます。経営者が「相談できる相手」として位置づけてくれることが、契約継続の鍵になります。

顧問料の設定は、クライアントの事業規模・年商に応じて変動させることが一般的です。年商5,000万円規模で月5万〜8万円、年商1億円規模で月8万〜15万円、年商3億円規模で月15万〜30万円という相場が観察されることがあります。

クライアントへの説明場面では、専門用語よりも事業の言葉で翻訳することが効果的です。「制度ではこうなっていますが、御社の場合は実質的にこういう意味です」という言い換えを準備しておくと、面談の納得感が高まります。

事務所として中期計画を立てる際にも、本記事のテーマは無視できない論点になります。短期の案件回しだけでなく、3年・5年スパンで事務所をどう育てるかという視点を持つと、目の前の判断にも一貫性が生まれてきます。

クライアント2社を確保する手順

2社のクライアントを確保するには、まず1社目を作ることが出発点です。1社目は知人の経営者・商工会の経営指導員から紹介を受ける・地域の経営者勉強会で出会うなど、地縁・人脈を使ったルートが現実的です。

1社目のクライアントで採択を取り、満足度の高い支援を行うことが、紹介の連鎖を生む土台になります。「補助金のことは○○さんに相談すると良い」と言ってもらえる関係を作ると、2社目以降は自然と紹介が生まれることが多いです。

採択実績を発信することも有効です。ホームページ・SNS・ブログで具体的な採択事例(業種・補助金種別・補助金額)を発信することで、検索や口コミ経由の問い合わせが増えていきます。実績の見える化は集客の基盤になります。

中長期で見ると、この論点は事務所のブランディングにも影響します。「この事務所はこの観点が強い」と認知されることが、紹介の連鎖や指名相談を増やす起点になります。一案件ごとに丁寧に積み上げていく姿勢が、長い目で見て大きなリターンを生みます。

地域・業界・案件規模によって最適解は変動するため、一般論だけで判断を固めず、自分の事務所の文脈に翻訳して取り入れることが推奨されます。本記事の内容は、あくまで判断の出発点としてお使いください。

2社モデルから5社モデルへの拡張

2社で月収30万円を達成した後、3社目・4社目をどう増やすかも重要なテーマです。安易にクライアントを増やすと、1社あたりの支援の質が下がり、採択率が落ちることがあります。

業務を仕組み化することが拡張の前提です。ヒアリングシート・事業計画書のテンプレート・進捗管理シートを整備し、毎回ゼロから資料を作らない体制を作ります。これにより、1社あたりの支援時間を圧縮できます。

5社モデルに拡張する場合、月収は60万〜80万円のラインが現実的です。月額顧問8万円×5社=月40万円の固定収益+年2〜3件の新規申請着手金+採択時の成功報酬という組み立てで、安定した独立コンサルとして成立する設計になります。

周辺士業との情報交換も、この論点の精度を上げる助けになります。一人で考え込むよりも、業界研究会・士業勉強会・地域の経営者ネットワークなどで他者の運用を聞くことで、自分の判断軸が相対化されます。

運用ドキュメントとして1枚にまとめておくと、新人スタッフのオンボーディングや、外注パートナーとの共通言語づくりに使えます。属人化を避けるためにも、本記事のような論点は社内Notion・Googleドキュメントなどに文章化して蓄積する運用が機能します。

まとめ

本記事では、たった2社のクライアントで月収30万を目指す補助金コンサルの仕組みについて実務目線で整理しました。要点を振り返ると以下のとおりです。

  • なぜ2社で月収30万が可能なのか
  • 2社モデルの収益設計例
  • 月額顧問契約の作り方
  • クライアント2社を確保する手順
  • 2社モデルから5社モデルへの拡張

補助金支援は、知識・経験・関係性の3つを長期的に積み上げる仕事です。本記事の内容を踏まえ、ご自身の活動に取り入れていただければと思います。具体的な相談は、無料相談からお気軽にお問い合わせください。

よくある質問

Q月額顧問契約をクライアントに提案する際のポイントは何ですか?
A

「補助金申請だけ」ではなく「経営全般を継続的にサポートする」という位置づけで提案することが重要です。月1回の面談・経営課題の整理・複数補助金の活用設計など、複合的な価値を提示します。

Q2社モデルだと収益リスクが大きくありませんか?
A

確かに1社が解約すると収益が半減するリスクがあります。そのため、契約期間を1年単位で結ぶ・解約予告期間を3か月設けるなど、契約条件で安定性を確保することが一般的です。

Q月額顧問の相場はどのくらいですか?
A

クライアントの年商規模により異なりますが、年商5,000万〜1億円のクライアントで月5万〜10万円が一つの目安として観察されることがあります。

Q採択前から月額顧問を提案するのは難しくないですか?
A

「補助金の申請準備に3〜6か月かかるため、その期間を顧問契約として位置づける」という説明をすると受け入れられやすい傾向があります。準備期間を活用したヒアリング・事業計画の整理を顧問業務として提供します。

Q2社モデルで月収50万円を超えることは可能ですか?
A

可能です。月額顧問15万円×2社=月30万円+成功報酬・着手金で月20万円以上を上乗せできれば、月収50万円のラインに届きます。年商規模の大きいクライアントを抱えると、この設計が現実的になります。

阿久津和宏
著者
担当者
行政書士・経営革新等支援機関(認定支援機関)|Well Consultant合同会社 代表

Well Consultant合同会社代表。行政書士として補助金申請支援に特化した実務を展開。中小企業庁認定の経営革新等支援機関として、ものづくり補助金・事業再構築補助金・持続化補助金など主要補助金の申請書作成から採択後フォローまでを一貫してサポート。補助金採択件数157件・採択総額26億円超の実績をもとに、補助金コンサルとして独立・継続するためのノウハウを発信しています。