IT導入補助金は、複数の類型に分かれており、対象となるITツール・補助率・上限額・要件がそれぞれ異なります。本記事では2026年5月時点の公募要領を参考に、A類型・B類型・インボイス枠を中心に、自社に合う類型の選び方を整理します。
IT導入補助金の類型は時期によって名称が変わる
IT導入補助金は、公募回ごとに類型の名称・要件が見直されることがあります。過去には通常枠(A類型・B類型)、セキュリティ対策推進枠、デジタル化基盤導入枠(インボイス枠)、複数社連携IT導入枠などが設けられてきました。2026年5月時点の最新公募要領を確認のうえ、自社の状況に合う類型を選定します。
A類型(通常枠の小規模型)
A類型は、業務効率化・売上向上を目的とした基本的な業務ソフトの導入に対応する区分です。会計ソフト・販売管理ソフト・顧客管理ソフト・予約管理ソフトなどが対象になることが一般的です。
A類型の主な目安
- 補助額の目安5万円〜150万円程度
- 補助率の目安1/2程度
- 導入機能数の目安1機能から
- 申請の手間軽め(事業計画書の負荷が小さい)
B類型(通常枠の中規模型)
B類型は、複数機能を備えたITツールを導入する区分です。基幹システム・統合管理システム・ERP・複数業務を横断するクラウドソフトなど、業務全体をカバーするツールの導入に向いています。
B類型の主な目安
- 補助額の目安150万円超〜450万円程度
- 補助率の目安1/2程度
- 導入機能数の目安複数機能(4機能以上などの要件が設定されることがある)
- 事業計画書労働生産性向上の数値計画を提示
インボイス枠(デジタル化基盤導入枠)
インボイス制度対応・電子帳簿保存法対応・キャッシュレス決済対応を含む業務改善を支援する区分です。会計・受発注・決済・EC機能を持つソフトの導入に手厚い補助が用意されることがあります。
インボイス枠の主な目安
- 補助額の目安下限なし〜350万円程度(機能数で区分)
- 補助率の目安3/4・2/3・1/2など機能・規模により段階設定
- 対象ハードウェアPOSレジ・PC・タブレット・プリンタが補助対象に含まれることがある
- 申請の特徴会計ソフト+関連ソフトのセット導入に向く
セキュリティ対策推進枠と複数社連携枠
セキュリティ対策推進枠は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)のサイバーセキュリティお助け隊サービスを導入する場合に活用できる区分です。月額利用料が補助対象になることが多くなっています。
複数社連携IT導入枠は、商店街・サプライチェーンなど複数事業者がまとまってITツールを導入する場合に活用できる区分です。代表事業者を立てて共同申請する仕組みです。
自社に合う類型の選び方
選定の目安として、次の3つの観点で整理できます。
1. 導入したい業務の範囲
1業務だけ改善するならA類型、業務全体を統合するならB類型、インボイス・電子帳簿保存法対応がメインならインボイス枠が候補になります。
2. 投資規模
導入費用が150万円以下ならA類型、300万円超ならB類型、機器を含めるならインボイス枠が当てはまることがあります。
3. 加点要素の活用
賃上げ・健康経営・地域未来牽引企業認定など、加点項目を持つ事業者は採択率が高まる傾向があります。複数類型のうち、加点項目が多く効く区分を優先します。
よくある質問
Q. A類型とB類型の違いは何ですか?
対象になるITツールの機能数・補助上限額が異なります。A類型は1機能以上、B類型は複数機能を備えたツールに対応し、補助上限はB類型のほうが大きく設定されています。
Q. インボイス枠でハードウェアも補助されますか?
POSレジ・PC・タブレット・プリンタなどがインボイス制度対応の補助対象になることがあります。公募回ごとに細かな条件があるため、最新の公募要領を確認します。
Q. 1つの事業者で複数類型に申請できますか?
同一年度に複数類型を併用できるかは公募回ごとに異なります。重複申請の可否は公募要領で確認します。
Q. IT導入支援事業者とは何ですか?
IT導入補助金で採択を取得するために、ITベンダー・販売店がIT導入支援事業者として事務局に登録する仕組みです。申請事業者と共同で申請します。
Q. SECURITY ACTION宣言は必須ですか?
IT導入補助金の申請要件として、SECURITY ACTION(自己宣言)の宣言が求められることがあります。手続きはIPAのウェブサイトから無料で行えます。