認定支援機関は、中小企業庁が認定した経営支援の専門家・機関を指します。補助金申請の加点・必須要件として求められることがあり、税理士・行政書士・中小企業診断士・金融機関などが該当します。本記事では、認定支援機関の役割と補助金申請での具体的な関わり方を整理します。
認定支援機関とは
認定支援機関の正式名称は経営革新等支援機関です。中小企業の経営支援に関する一定の専門性・実績を持つ個人・法人が、国の認定を受けて活動します。中小企業庁のサイトで認定支援機関の検索ができ、地域・業種・支援分野で絞り込めます。
認定対象になる主な専門家
- 税理士・税理士法人
- 公認会計士・監査法人
- 中小企業診断士
- 行政書士・行政書士法人
- 商工会議所・商工会・中央会
- 金融機関(銀行・信用金庫など)
- その他、経営支援の実績を有する個人・法人
補助金申請での認定支援機関の役割
認定支援機関は、補助金ごとに異なる役割を持ちます。代表的なケースを整理します。
事業計画書の確認・助言
事業計画書の数値整合性・市場分析・実現性などを第三者目線で確認します。事業者が自前で作った計画書を客観的に見直す役割です。
申請書類への確認サイン
一部の補助金では、認定支援機関が事業計画書に確認サインや確認書を添付することがあります。書類審査のフォーマット要件として組み込まれることがあります。
採択後の伴走支援
補助金採択後の交付申請・実績報告・税務処理などのサポートを継続的に行うことがあります。
認定支援機関が必須/加点項目になる補助金
補助金ごとに、認定支援機関の関与の位置づけが異なります。2026年5月時点の主要補助金での扱いは次のとおりです(公募回により変更されることがあります)。
| 補助金 | 関与の位置づけ |
| 事業再構築補助金(過去公募) | 事業計画書策定での関与が必須とされた回がある |
| ものづくり補助金 | 加点項目(経営革新計画認定など)に関連 |
| 小規模事業者持続化補助金 | 商工会議所・商工会の関与が必須 |
| IT導入補助金 | IT導入支援事業者との共同申請(認定支援機関とは別枠) |
| 事業承継・引継ぎ補助金 | 認定支援機関の確認書が必須となる枠あり |
認定支援機関の選び方
認定支援機関は数多く存在するため、自社に合うところを選ぶことが大切です。次の3点を目安にします。
1. 補助金支援の実績
補助金の採択実績・支援件数を確認します。特定補助金(ものづくり・持続化など)への支援実績がある機関は、申請書の書き方・加点項目の取り扱いを熟知している傾向があります。
2. 業種・分野の専門性
製造業・小売業・サービス業など、業種ごとに事業計画書の書き方が変わります。自社業種に強い機関を選ぶと、計画書のロジックを的確に組み立てられます。
3. コミュニケーションの相性
事業計画書の作成では、何度もやり取りを重ねます。連絡レスポンス・説明のわかりやすさ・現場の状況を聞いてくれる姿勢などを、初回相談で確認します。
費用と契約形態
認定支援機関への報酬は機関ごとに異なります。一般的な相場の目安は次のとおりです。
- 事業計画書の作成支援10〜50万円程度(補助金種類・規模で変動)
- 採択時の成功報酬補助金額の5〜15%程度
- 顧問契約(継続支援)月額3〜10万円程度
- スポット相談1時間1〜3万円程度
事前に着手金・中間払い・成功報酬の組み合わせを書面で確認します。補助金が不採択になった場合の取り扱いも、契約前に明確化しておきます。
よくある質問
Q. 認定支援機関でなくても補助金申請のサポートはできますか?
認定支援機関でなくても、コンサルタント・士業が一般的なサポートを行うことは可能です。ただし、認定支援機関の確認書が必須となる枠もあるため、補助金ごとに確認が必要です。
Q. 認定支援機関の検索方法は?
中小企業庁の認定経営革新等支援機関検索システムで、地域・業種・専門分野で検索できます。
Q. 金融機関と税理士、どちらが補助金支援に向いていますか?
事業計画書の数値部分は税理士の強みが活きます。融資との組み合わせ提案は金融機関が得意です。補助金内容によって使い分けると良いです。
Q. 認定支援機関を変更することはできますか?
案件ごとに支援機関を変えることは可能です。継続契約中の場合は契約条件を確認します。
Q. 費用は補助金で賄えますか?
認定支援機関への報酬を補助対象経費とする補助金は限定的です。多くの補助金では、報酬は自己負担となります。