性風俗関連特殊営業|映像送信型
映像送信型性風俗特殊営業の届出書類|ライブチャット・動画配信を合法的に始めるために
「ライブチャットを始めたんですが、これって警察に届出が要るんですか?」——海外サーバーを借りて動画配信プラットフォームを立ち上げた直後に、このご相談が入ることが多いんですよね。サービスを動かしてから「あ、届出が要るらしい」と気付くパターン、実は結構あるんです。届出なしで始めてしまうと、サービスを止めるか、罰則を受けるか、の二択になりかねません。
ところで、映像送信型は他の性風俗関連特殊営業と違って「事務所の200m距離規制」がないんですよ。だから、物件の縛りが緩い分、書類準備が後回しになりがちなんです。このページでは行政書士の現場目線で、ライブチャット・動画配信を合法的に始めるために、何を、どの順番で揃えていくのかをお話しします。
こんな方のための記事です
- ライブチャットや動画配信サービスを始めたいが何から手をつければよいか分からない方
- 映像送信型性風俗特殊営業の届出書類の種類と内容を知りたい方
- 届出先・届出手続きの流れを事前に把握しておきたい方
- 書類作成を専門家に依頼するか自分で行うか判断したい方
- 届出後の変更届・廃止届の仕組みも一緒に理解したい方
映像送信型性風俗特殊営業とは(条文と現場の感覚)
条文は風適法第2条第9項です。「専らインターネットその他の電気通信設備を用いた通信の方法により、当該通信を受けた者の性的好奇心をそそる映像を送信し、又はこれに用いられる映像の送信を媒介する営業」と定義されているんですよね。難しく書いてありますが、要は「ネット経由でエッチな映像を配信したり、それを取り次いだりする商売」というシンプルな話なんです。
具体的には以下のような事業が該当することがあります。
- ライブチャット(配信者と視聴者がリアルタイムでやり取りする有料サービス)
- 動画配信プラットフォーム(性的映像を有料配信するサービス)
- 映像媒介サービス(第三者が行う映像送信を仲介・あっせんするサービス)
- VRライブ・メタバース内の性的コンテンツ配信(判断が分かれることがあります)
「性的好奇心をそそる映像」に該当するかどうかは内容・態様によって判断が分かれることがあります。ここが現場で一番悩むポイントなんです。たとえば、女性ライバーがビキニ姿で配信する場合、コンテンツの全体的な構成・有料性・直接的描写の有無で判断が変わってきます。事業開始前に管轄警察署または行政書士に相談することをお勧めしますね。
とくに、海外サーバーを使う事業者さんが「日本の法律は関係ない」と思い込んでいるケースが現場で多いんです。日本国内向けにサービスを提供している以上、運営者の所在地や主たる事業所が日本にあれば、風適法は適用されます。ここで「海外法人を作って迂回しよう」と考えるのも危険です。実質的な運営拠点が日本にあれば、結局は届出対象になる可能性が高いんですよ。
届出書類の種類と内容
必要書類のラインナップは、ほかの性風俗関連特殊営業とほぼ共通の作りです。違うのは「サーバー・システムに関する資料」が加わる点ですね。都道府県によって多少異なることがありますが、主な書類は以下のとおりです。
1. 届出書(営業開始届)
法定の様式に従い、営業者の氏名・住所・法人の場合は商号・代表者名、営業所の所在地、営業の種別などを記載します。様式は各都道府県警察のウェブサイトや所轄警察署で入手できることがあります。
2. 営業者の住民票の写し(個人の場合)
個人事業主として届出する場合、本籍地記載のある住民票が必要になることがあります。マイナンバーの記載は不要です。発行から3か月以内のものが求められることが多いです。
3. 法人の登記事項証明書(法人の場合)
法人として届出する場合、法務局が発行する履歴事項全部証明書が必要になることがあります。発行から3か月以内のものを求められる場合があります。
4. 役員の住民票の写し(法人の場合)
法人の役員全員の住民票が必要になることがあります。役員の範囲については都道府県によって異なる場合があります。
5. 誓約書
風適法所定の欠格事由(暴力団関係者・禁固以上の刑に処されて一定期間内の者など)に該当しないことを誓約する書面です。
6. サーバー・システムに関する資料
使用するサーバーの設置場所・システムの概要に関する資料の提出が求められることがあります。クラウドサービスを利用する場合の取り扱いは都道府県によって異なることがあるため、事前確認を推奨します。
ところで、ここで現場が困るのが「クラウドサーバーの設置場所」をどう書くか、です。AWSやGCPは「東京リージョン」「大阪リージョン」のような表記になりますが、警察署によっては「物理的所在地(データセンター住所)まで書いてほしい」と求められることもあります。クラウド事業者のリージョン情報・契約書を準備しておくと、追加質問にすぐ答えられますよ。
また、配信者(ライバー)が個別に自宅から配信する場合、「配信地点」が分散することになります。これも事務所と別の論点として、警察署で扱いを確認しておくのがおすすめです。配信者は従業員扱いか、契約者(外部)扱いか、で書類のかかり方が変わってくることがあります。
「営業の方法」欄に書くべき5項目
本体書類のうち、いちばん筆が止まるのが「営業の方法」欄なんです。何を書けばいいか分からないですよね。ここは警察署が読みたいポイントが決まっていて、次の5項目を具体的に書けばまず差戻しは来ません。
- サービス内容:ライブチャット主体か、録画配信主体か、両方か。配信者の構成(女性配信者中心・男女混合等)
- 料金体系:時間制・ポイント制・サブスク型のどれか。総額表示・追加課金の有無
- 客の年齢確認方法:クレジットカード認証・身分証アップロード・キャリア認証のどれを採用するか
- 配信者(演者)の年齢確認方法:18歳以上であることの本人確認手順、書類保管期間
- 苦情対応窓口:メール・電話・問い合わせフォームのどれか、対応時間、責任者
とくに、配信者の年齢確認は厳格に書いてください。「自己申告のみ」だと差戻しになります。公的書類(運転免許証・パスポート・マイナンバーカード等)のコピー保管が現場の標準です。
届出先と手続きの流れ
届出先
届出先は、主たる営業所(サーバー設置場所または主たる事務所)を管轄する都道府県公安委員会です。実務上の窓口は所轄警察署の生活安全課(または防犯課等、都道府県によって名称が異なることがあります)です。
映像送信型はサーバー設置場所と運営事務所が別になることが多いんですよ。クラウドを使う場合は「運営事務所」を主たる営業所として届出するのが現場の標準です。ただし、警察署によって運用が異なる可能性があるため、事前相談時にどちらを基準にするか確認しておくのが安全です。
手続きの流れ
- 書類の準備:必要書類を揃えます。住民票・登記事項証明書等は取得に数日かかることがあります。
- 事前相談(任意):所轄警察署の担当窓口に事前相談することで、書類の不備を防ぐことができます。
- 届出書の提出:所轄警察署の窓口に書類一式を持参または郵送で提出します(都道府県によって郵送の可否が異なることがあります)。
- 受理・確認:書類が受理されると、担当者から連絡が来ることがあります。追加書類を求められる場合もあります。
- 届出完了・営業開始:届出が受理された後、営業を開始することができます。
届出から受理まで、書類に不備がない場合でも数日〜数週間かかることがあります。余裕を持ったスケジュールで準備することをお勧めします。
営業開始日を月初に予定している場合、書類の準備は最低でも開業日の1ヶ月前から始めるのが安全です。住民票・身分証明書は取得から3ヶ月、登記事項証明書も3ヶ月の有効期限があります。期限を切らさないよう、収集順序を組むのが現場のコツです。
差戻し・受理されにくいパターン(現場あるある)
映像送信型の届出で実際に発生した差戻しパターンを共有しますね。同じ轍を踏まないようにご参考ください。
- ケース1:配信者の年齢確認方法欄を「自己申告」と書いて差戻し、公的書類確認の手順を追記して再提出
- ケース2:海外サーバーを使うサービスで、サーバー設置場所欄が「海外」だけだったため、データセンター所在地の追加提出依頼
- ケース3:法人の役員1名が暴力団排除条例の対象期間内で、欠格事由該当により届出却下
- ケース4:HP公開時に届出済表示・運営者情報を載せていなかったため、開業後に追加指導
- ケース5:配信者の本人確認書類の保管期間を明示しておらず、立入検査で改善指導
映像送信型は「配信者の年齢確認」と「サーバー情報」の2点で差戻しが起きやすいんです。この2点を最初からきっちり押さえれば、ほぼ1発受理で通ります。
変更届・廃止届について
変更届
届出内容(営業者の氏名・住所、役員の変更、サーバー設置場所の変更等)に変更が生じた場合は、変更届の提出が必要です。変更事由が生じた日から一定期間内に届け出る必要があり、期間は都道府県によって異なることがあります。届出を怠ると罰則の対象となる可能性があるため注意が必要です。
廃止届
映像送信型性風俗特殊営業を廃止する場合も、廃止届の提出が必要です。廃止から一定期間内に所轄警察署に届け出ます。
行政書士への依頼について
映像送信型性風俗特殊営業の届出は、書類の種類・記載内容が複雑で、都道府県によって取り扱いが異なることがあります。記載ミスや書類の不備があると差し戻しになり、営業開始が遅れることがあります。
行政書士に依頼することで、以下のメリットが期待できます。
- 書類の不備による差し戻しリスクを低減できることがあります
- 管轄警察署との事前折衝を代行できることがあります
- 変更届・廃止届など、届出後の手続きについてもサポートを受けられることがあります
- 事業内容が風適法の規制対象に該当するかどうかの事前確認相談が可能です
当センターでは全国のお客様の映像送信型性風俗特殊営業の届出をオンラインでサポートしております。初回相談は無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。
よくある質問
映像送信型性風俗特殊営業の届出はどこに提出しますか?
営業所(サーバー設置場所または主たる事務所)を管轄する都道府県公安委員会に届出します。実際の窓口は所轄警察署の生活安全課(または防犯課)になることが多いです。
届出なしで映像送信型性風俗特殊営業を始めた場合はどうなりますか?
風適法第31条の8第1項の規定により、届出をせずに営業を開始した場合は100万円以下の罰金に処される可能性があります。必ず届出完了後に営業を開始してください。
個人事業主でも届出できますか?
はい、個人事業主でも届出は可能です。法人の場合は法人代表者の書類に加え、登記事項証明書等が必要になることがあります。
届出書類の作成に専門家は必要ですか?
法律上は自分で作成・提出することも可能ですが、書類の不備や記載ミスによる差し戻しのリスクがあります。行政書士に依頼することで確実・スムーズに届出を完了させることができます。
届出後に内容が変わった場合はどうすればよいですか?
届出内容に変更が生じた場合は変更届出が必要です。変更事由が生じた日から一定期間内(都道府県によって異なることがあります)に届け出なければなりません。
複数のサービスを同時に行う場合、届出は1回でいいですか?
提供するサービスの内容や営業所の状況によって取り扱いが異なることがあります。管轄警察署または行政書士に確認することをお勧めします。
配信者(ライバー)の年齢確認はどのように行いますか?
顔写真付公的書類(運転免許証・パスポート・マイナンバーカード等)のコピーを取得し保管するのが現場の標準です。自己申告のみでは差戻しになることがあります。立入検査でも確認される項目です。
海外サーバーを使う場合の届出はどうなりますか?
運営者の所在地が日本国内にあれば、風適法は適用されます。海外サーバーの所在地・データセンター情報を提出書類に明記する必要があります。サーバー契約書のコピー添付を求められる地域もあります。
VRライブやメタバース内コンテンツも届出対象ですか?
「性的好奇心をそそる映像」に該当する内容なら届出対象になる可能性があります。サービス設計段階で管轄警察署に確認することをお勧めします。新しい形態は判断が分かれることがあります。
HP公開時に届出済表示は必須ですか?
事業者名・所在地・連絡先・届出番号の表示は、HP・広告での義務的表示として求められることがあります。届出番号未記載のまま運営すると指導対象になる可能性があります。
