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深夜酒類提供飲食店|届出要否の判断

深夜酒類提供飲食店営業の届出が必要なケース|要・不要の判断基準を行政書士が解説

「うちのお店、深夜酒類の届出ってそもそも要るんですか?」――電話でいただく最初の質問、ほとんどがこれなんです。お気持ちはよく分かるんですよね。バーなのか居酒屋なのか、酒類が中心なのか食事が中心なのか、自分の店がどっちなのか言葉だけだと判断しづらいんです。

ところで、ここで一番大事なのは「要否を間違えると50万円以下の罰金が現実になる」ということです。「届出だから出さなくてもバレない」と思って始めた店が、近隣通報1本で全部表に出てしまう、というのが現場でよくあるパターンなんです。今日は、必要なケース・不要なケース・別の許可が要るケースを、行政書士の現場目線でクリアに整理しますね。

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こんな方のための記事です

  • バー・居酒屋・ダイニングバー等で深夜0時以降の営業を検討している方
  • 自店が深夜酒類届出の対象かどうか判断できず困っている方
  • 届出が必要な業態・不要な業態の違いを明確に理解したい方
  • 深夜酒類届出と風俗営業許可の違いを把握したい方
  • 届出の提出先・期限・必要書類を事前に知っておきたい方

深夜酒類届出が必要になる3つの条件

条文(風適法第33条第1項)の話を、現場で使える形に分解しますね。届出が必要になるのは、次の3つの条件が同時に揃ったときなんです。

条件1:飲食店営業許可を受けた店舗である

まず保健所から飲食店営業許可を受けていることが前提なんです。食品衛生法に基づくこの許可がない業態(テイクアウト専門・移動販売等)は、そもそも深夜酒類届出の入口に立てません。ここが大事なんですが、保健所と警察は別々の役所なので「飲食店営業許可を取れば警察への届出も終わり」ではないんです。両方の役所に出します。

条件2:酒類を提供して営業している

「主として酒類を提供する飲食店」かどうか、が判断の目安なんです。ビール・日本酒・ウイスキー・ワイン・カクテル・ハイボール、こういったアルコール飲料を店内で出していれば、この条件に当てはまることが多いです。「メニューに載っている」だけでなく「実際に注文があったら出す体制になっている」レベルで判断されることがあります。

条件3:深夜(午前0時〜午前6時)に営業している

風適法上の「深夜」は午前0時から午前6時まで、ときっちり時間で決まっています。この時間帯にアルコールを出していれば届出が必要、午前0時前にしっかり営業終了するなら届出は不要、というシンプルな線引きなんです。ですよね、ここはわかりやすいところです。ただし「ラストオーダー23:30、退店は0時すぎ」のような実態だと、退店時刻まで含めて0時を超える、と判断されることがあります。

この3条件がすべて当てはまった場合でも、後で説明する「別の許可が必要なケース」に当てはまると深夜酒類届出では足りなくなります。業態全体を確認することが重要です。

業態別の判断ポイント――自分の店をはめ込んでください

言葉だけだと自分の店がどこに当たるか迷うと思いますので、業態ごとに整理しますね。

届出が必要になることが多い業態

  • バー・スナック(接待なし):深夜にカウンター越しで酒類を提供する基本パターンですね。
  • 居酒屋(深夜0時以降も営業):酒類提供+深夜営業の両条件が重なるので届出が必要になることが多いんです。
  • ダイニングバー(深夜0時以降も酒類提供):食事がメインのお店でも、深夜にお酒を出すなら届出が要ることがあります。
  • クラフトビール専門店・ワインバー・ウイスキーバー:業態の性質上、深夜帯まで開けて1杯ずつ楽しんでもらうスタイルが多いので、ほぼ届出が必要になります。
  • 立ち飲み・角打ち(深夜営業時):滞在時間が短い業態でも0時を超えるなら届出が必要です。

届出が不要なことがある業態・ケース

  • 午前0時前に閉店する飲食店:そもそも深夜の時間帯に営業していなければ届出不要です。
  • 酒類を提供しない飲食店:ソフトドリンク・ノンアルコール飲料のみなら対象外なんです。深夜のラーメン店・カフェなどがこれにあたります。
  • テイクアウト・デリバリー専門店:店内での飲食提供がない場合は対象外になることがあります。ただし、店頭で「立ち呑み的に少しだけ飲める」運用にすると線引きが揺れます。
  • ホテル・旅館内のレストラン等:旅館業法の適用を受ける施設の一部については取り扱いが異なることがあります。

深夜酒類届出ではなく、別の許可が必要なケース

  • 接待を行う飲食店(キャバクラ・スナック・ホストクラブ等):風俗営業1号許可が必要なんです。1号は深夜0時を超える営業が原則禁止(特定地域を除く)なので、深夜帯まで開けるなら1号+深夜酒類届出の併存運用になります。
  • 客室照度が10ルクス未満の飲食店:薄暗い照明で雰囲気を作る業態は、照度の関係で1号許可が必要と判断されることがあります。深夜酒類届出では足りなくなります。
  • 性風俗関連特殊営業:これは深夜酒類届出とはまったく別の制度です。手続き全般が別なので、業態の名前で間違えないようにしてください。

ところで、現場で一番多い相談は「ガールズバー」「ガールズ居酒屋」「コンカフェ」のような中間業態なんです。看板的にはバーだけど、女の子が席に着いて話を盛り上げるなら、これは1号許可の世界。看板ではなく、実際の接客実態で判断されるところが大事です。

届出の手続き・期限・提出先

提出先

営業所を管轄する都道府県公安委員会(実務窓口は所轄警察署の生活安全課等)に届け出ます。

提出期限

営業開始の10日前までに届け出ることが必要です(風適法第33条第1項)。書類の収集・作成に時間がかかることがあるため、開業日から逆算して早めに準備を始めることをお勧めします。

主な必要書類

  • 深夜酒類提供飲食店営業開始届出書(法定様式)
  • 営業所の平面図(客室・厨房・設備の配置・寸法入り)
  • 営業所周辺の地図
  • 飲食店営業許可証の写し
  • 営業者の住民票(個人)または登記事項証明書(法人)
  • 賃貸借契約書の写し(賃貸の場合)

店舗設備の主な基準

  • 客室の照度:10ルクス以上
  • 見通しを妨げる設備(仕切り・カーテン等)がないこと、または基準高さ以下であること
  • 騒音・振動が周辺の生活環境を害しないこと
  • 客室床面積:1室のみの場合9.5平方メートル以上(都道府県によって異なることがあります)

深夜酒類届出と風俗営業許可の違い

深夜酒類提供飲食店営業と風俗営業は、法律上まったく異なる制度です。混同すると必要な手続きを誤る可能性があります。

項目 深夜酒類提供飲食店営業 風俗営業(1号許可)
手続きの種類 届出(受理で営業開始可) 許可(審査あり・60日程度)
深夜営業 可能 原則禁止(特定地域を除く)
接待行為 禁止 可能
客室照度 10ルクス以上 規制あり(用途・業態による)

接待(特定の客に継続的に付き添い、歓楽的雰囲気を醸し出す行為)を行う場合は、深夜酒類届出ではなく風俗営業許可(1号)が必要です。接待に該当するかどうかの判断は難しいことがあるため、疑問がある場合は専門家に相談することをお勧めします。

行政書士への依頼について

深夜酒類提供飲食店営業の届出は、自分で行うことも可能ですが、平面図の作成・設備の事前確認・接待行為の該当判断など、専門的な知識が必要になる場面があります。書類の不備で差し戻しになると、予定していた開業日に間に合わなくなる可能性があります。

当センターでは全国のお客様の深夜酒類提供飲食店営業届出をオンラインでサポートしております。初回相談は無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。

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よくある質問(届出要否でつまずきやすいところ)

Q1. 「深夜」って何時から何時までを指すんですか?
風適法上の「深夜」は午前0時から午前6時までと決まっています(風適法第2条第14項)。0時を1分でも超えるかどうか、で線が引かれるんですよね。0時前にきっちり営業終了するなら深夜酒類提供飲食店営業には該当しないことがあります。
Q2. 居酒屋で深夜0時以降も営業する場合、届出は必要ですか?
酒類を出していて、深夜帯にも営業を続けるなら届出が必要です。ところで、接待行為がある・客室の照度が10ルクス未満になっている、というケースだと深夜酒類届出では足りず、1号許可が必要になることがあります。
Q3. 食事がメインで、お酒は補助的に出すだけのダイニングレストランでも届出は必要ですか?
「主として」酒類を提供する飲食店かどうかが判断の目安なんです。食事がメインで酒類は補助的、という場合は届出不要なこともあるんですが、判断が揺れるところです。「アルコールを置いていて注文があれば出す」レベルなら届出を出しておくほうが安全です。最終的には管轄警察署に確認してください。
Q4. 届出をせずに深夜営業してしまった場合の罰則は?
風適法第55条の規定により50万円以下の罰金、加えて罰金刑が確定すると5年間は風俗営業許可の欠格事由となります。罰金より「5年間の欠格」のほうが、現場ではじわじわ効く罰則です。
Q5. 深夜酒類届出は何日前までに出せばいいですか?
営業開始の10日前までに届け出ることが必要です(風適法第33条第1項)。書類準備(保健所の許可・住民票・平面図など)に時間がかかるので、開業の3〜4週間前から動き始めるのが現実的です。
Q6. ソフトドリンクしか出さない深夜営業の場合、届出は必要ですか?
酒類を提供しないなら深夜酒類提供飲食店営業の届出は不要です。深夜のラーメン店・カフェ・ファミレスがここに当たります。ただし、接待行為・低照度・性風俗関連の問題が別途発生する場合は別の許可が要ることがあるので、業態全体の確認をおすすめします。
Q7. キャバクラで深夜0時以降も営業したいんですが、深夜酒類届出だけでいいですか?
いえ、キャバクラは接待を伴う業態なので風俗営業1号許可が必要です。1号許可だけだと深夜0時までしか営業できません。0時以降も続けるなら「1号許可+深夜酒類届出」の併存で、0時以降は接待を停止してカウンター越しの提供のみに切り替える運用が必要になります。
Q8. テイクアウト専門のバーで、深夜も瓶を持ち帰り販売するだけなら、届出は要りませんか?
店内で一切飲食させない持ち帰り専門なら、深夜酒類提供飲食店営業の届出は不要なことがあります。ただし酒類小売業免許(税務署)は別途必要です。「持ち帰り専門」と「店内で1杯だけ試飲」を混ぜると線引きが揺れるので、運用ルールを明確にしてください。
Q9. 自分の店が要否のどちらか、自分で判断できなくて困っています。
遠慮なくご相談ください。判断が一番揺れやすいのは「ガールズバー」「コンカフェ」「ダイニングバー」「クラフトビール立ち飲み」などの中間業態です。看板の名前ではなく、実際の接客実態・営業時間・照度の3点で判定します。物件契約前にご相談いただければ、許可申請ルートを誤る前に最短ルートを設計できます。
執筆:阿久津 和宏/行政書士/日本風俗営業許可申請代行センター 代表/経済産業省認定 経営革新等認定支援機関
行政書士 阿久津和宏

行政書士 阿久津和宏

風俗営業許可申請代行センター代表。風俗営業・性風俗関連特殊営業・深夜酒類提供飲食店営業の届出・許可申請を専門に取り扱う行政書士。全国のお客様にオンラインで対応。

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