事前チェックが重要な理由

補助金は公募開始から締切まで1〜2か月程度の期間しかないことが多くなっています。この短期間で事業計画書を作り、書類を集め、電子申請まで完了するためには、土台の準備が整っていることが前提です。

準備不足だと公募開始後に時間を失う

GビズIDの取得に2週間程度、納税証明書の取得に1〜3営業日、相見積の取得に1〜2週間、決算書の準備に数日〜と、それぞれの作業に時間がかかります。事前準備をしていないと、公募期間の半分以上が土台作りに費やされてしまうことがあります。

チェック1〜3:申請の土台条件

最初のチェック項目は、申請者が補助金の対象に該当するかどうかです。

  1. 中小企業の定義に該当するか業種ごとの資本金・従業員数の条件を確認
  2. みなし大企業に該当しないか大企業の出資比率が大きい場合は対象外になることがある
  3. 直近決算で赤字続きでないか事業継続可能性が低いと判断されることがある

中小企業の定義

中小企業基本法では、製造業・建設業・運輸業は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は資本金1億円以下または従業員100人以下、サービス業は資本金5,000万円以下または従業員100人以下と定められています。補助金ごとに対象範囲が異なることがあるため、公募要領で確認します。

チェック4〜6:申請に必要な登録・取得

申請に必要な登録・取得の確認項目です。

  1. GビズIDプライムを取得しているか電子申請に必要・取得に2週間程度かかる
  2. 納税証明書を取得できる状態か税金未納がないこと・取得方法を確認
  3. 履歴事項全部証明書(登記簿謄本)を取得できるか法務局またはオンラインで取得

GビズIDプライムは申請の前提

主要な補助金は電子申請(jGrants)が基本です。jGrantsの利用にはGビズIDプライムが必須で、書類郵送による申請から発行まで2週間程度かかります。公募開始の1か月以上前に取得しておくことが望ましい区分です。

税金未納がある場合は早めに解消

納税証明書(その3の3など)では未納がないことが求められます。未納がある場合、分割納付の合意でも証明書が発行されないことがあるため、補助金申請を視野に入れたら早めに納税状況を確認します。

チェック7〜10:事業内容・経費の確認

事業内容と経費に関する確認項目です。

  1. 補助対象経費に該当する経費を見積できているか機械装置・ソフトウェア・広告費・人件費など補助金ごとに範囲が異なる
  2. 相見積(2社以上)の取得目処があるか取引先1社しかない場合は理由書が必要
  3. 事業計画書を書く時間を確保できるか自力なら20〜80時間、代行なら数時間のヒアリングが必要
  4. 補助事業期間(数か月〜1年)に事業を完了できるか納期・工期・支払時期の確認

補助対象経費の主な区分

区分主な内容主な補助金
機械装置・ソフトウェア設備・専用ソフトものづくり・省力化投資
クラウドサービスサブスク利用料IT導入
広告宣伝費チラシ・ウェブ広告持続化補助金
外注費・専門家経費設計委託・技術指導ものづくり・事業承継
建物費店舗改装・工場改修事業承継・持続化(特定枠)

チェックリストの活用と次のステップ

10項目をチェックした結果、未対応の項目が見えたら、それぞれの対応スケジュールを立てます。

未対応項目への対応目安
  • GビズID未取得→今すぐ書類請求(2週間後に発行)
  • 納税未納→今月中に納付完了
  • 決算書未整理→税理士に依頼(1週間で揃う)
  • 相見積未取得→取引先に1〜2週間で見積依頼
  • 事業計画書未着手→2〜4週間の作成時間を確保

商工会議所・認定支援機関に事前相談

チェック項目で迷いがある場合、商工会議所・商工会・よろず支援拠点・認定支援機関などに事前相談すると、適切なアドバイスが得られます。これらの相談窓口は無料または安価で利用できます。

公募要領の事前読み込み

申請する補助金が決まったら、公募要領を最初から最後まで読みます。1回読んだだけでは見落としがあるため、書類リスト作成のタイミング・申請書類作成のタイミング・申請直前の3回読むと、ミスを減らせます。