業種カテゴリ|風俗営業5号(ゲームセンター)
メダルゲーム場の
5号許可申請ガイドを、
行政書士が実務目線で解説します。
「メダルゲーム場って、クレーンゲーム店とほぼ同じ5号許可ですよね?」——同じ5号でも実はぜんぜん別物なんです。クレーンゲームは1プレイ完結ですが、メダルゲームはメダルを貸出→長時間遊技→景品交換という流れがあるので、現場のオペレーションも申請書の書きぶりも全然違うんですよね。
今日は「メダルの貸出と景品交換」「換金禁止の徹底」「機械配置の組み立て」を、現場の摘発事例を交えながら整理していきます。「メダルを店外に持ち出されたらどうする?」みたいなあるある論点も拾っていきますね。
こんな方のための記事です
- メダルゲーム場を新規開業予定の方
- クレーンゲーム店舗にメダルゲームを併設したい方
- メダル貸出・景品交換の運用を整備したい方
- プッシャーゲーム・ビンゴの設置を検討中の方
- 現在のメダルゲーム場が正しい運用をしているか確認したい方
- 従業員教育として運用ルールを共有したい方
メダルゲーム場の5号許可とは?クレーンゲーム店との違い
5号許可は風適法第2条第1項第5号の「遊技場営業(パチンコ等を除く)」です。クレーンゲーム・メダルゲーム・ビデオゲーム等のアミューズメント機械を設置する店舗が対象になります。
メダルゲーム場の特徴は3つあるんですよね。
- メダルがお客様に貸し出される(店内通用券として)
- プッシャーゲーム・ビンゴ等の連続性のある遊技(長時間滞在型)
- 獲得メダルで景品交換可能(800円以下、換金は禁止)
ここが大事なんですが、クレーンゲーム店との一番の違いは「メダル」の存在です。クレーンゲームは1プレイで料金支払いと景品獲得が完結しますが、メダルゲームはメダルを長時間使い回しながら遊技するため、客滞在時間が長く、客単価管理も全然違う設計になります。だから申請書の「営業の方法」の書き方も、クレーンゲーム店とは別物になるんですよね。
メダルゲーム場の必要書類と申請手続き
5号許可の必要書類は、1号〜4号と同様に6カテゴリで構成されます。メダルゲーム場特有の追加書類はありませんが、機械配置図とメダル運用ルールの書き込みが警察署のチェックの厳しいところです。
メダルゲーム場特有のポイントを2つ挙げますね。
- 機械配置図に各機械の種類(プッシャー・ビンゴ・スロット風等)と機械数・台間距離を明記
- 営業の方法でメダル貸出料金・景品交換ルール・営業時間を具体的に記載(曖昧だと差戻し)
標準処理期間は土日祝を除く55日、手数料は24,000円が目安です。新規許可申請の標準フローと同じですね。実務上は補正で延びることが多く、2〜3ヶ月見ておくのが安全です。
- 本体書類2点:許可申請書(別記様式第1号)、営業の方法(別記様式第2号)
- 本人書類5点:住民票・身分証明書・登記されていないことの証明書・誓約書・写真
- 場所書類3点:営業所周囲略図・用途地域証明書・保護対象施設一覧表
- 構造書類2点:平面図・求積図、遊技機配置図
- 使用権書類1点:賃貸借契約書または建物登記事項証明書
- 管理者書類4点:選任承諾書・住民票・身分証明書・写真
メダルの貸出料金と景品交換ルール——換金禁止の徹底が肝
メダルの貸出料金は店舗が決められるんですが、景品交換比率は風適法ルールの枠内で設計する必要があります。ここを4号(パチンコ)と混同すると一発でアウトなので、整理しておきますね。
(1)メダル貸出料金:例「100枚あたり1,000円」のような設定。料金設計は店舗の客単価戦略次第で、100枚500〜2,000円の幅で設定されることが多いです。(2)景品交換比率:獲得メダル数に応じて景品と交換。景品は1個あたり800円以下(仕入価格+税)が原則です。
(3)メダルの店外持ち出し禁止:店舗内でのみ使用するメダルは「店内通用券」として扱われ、現金化はできません。換金禁止が大前提。これ徹底しないと一気に賭博類似行為に近づきますからね。
(4)メダル預かりサービス:お客様が次回も遊技するためにメダルを預ける「メダル預かり券」は風適法上問題ありません。ただし預け入れ・引き出しの記録を必ず残してください。立入時に「他人名義で換金してるんじゃないの?」と聞かれた時の防衛策です。
現場感覚で申し上げると、「換金禁止」を表示するだけでなく運用で示すのが摘発回避のポイント。お客様が他店舗でメダルを売却するのはお客様の自由ですが、店舗が促進・斡旋すると違反になります。「メルカリで売れますよ」みたいな案内、店員さんから絶対出さないように研修してください。
プッシャーゲーム・ビンゴの設置と機械選定——3軸で決める
メダルゲーム場の主力機械はだいたい5種類くらいです。それぞれ床面積効率と客滞在時間の特性が違うので、組み合わせ方が腕の見せ所です。
機械選定は(1)初期投資コスト、(2)床面積効率、(3)客層の3軸で決定します。プッシャーゲームは1台2〜5平米でやや場所を取りますが、お客様の滞在時間が長いのが特徴。アーケード対戦ゲームは1台1〜2平米で省スペース、若年層の客層を取り込めます。
メダルゲーム場では10〜30種類の機械を組み合わせてお客様の選択肢を広げるのが標準的な設計です。同じ機械ばかりだと飽きられますので、ローテーションも計画に入れておきましょう。
- プッシャーゲーム:メダルを押し出す機械式遊技機。長時間遊技対応で客滞在時間が伸びる(家族連れにも人気)
- ビンゴゲーム:複数台連動の大型機械。客同士の盛り上がりが起きやすく、リピーター育成に向く
- スロット風メダル機:パチスロに似た見た目だが射幸性は抑制された5号機械(型式認定の有無を要確認)
- 競馬・競輪メダルゲーム:レース連動型。射幸性は5号許可の枠内で抑制
- アーケード対戦ゲーム:メダルを使った格闘ゲーム・カードゲーム(若年層向け)
機械選定で一番ハマるのが、「中古機械で型式認定が切れているもの」を買ってしまうケース。立入時に「これ認定なし機種ですね」と指摘されて即撤去、というのが本当にあるんです。仕入時は必ず認定書を確認してください。
メダルゲーム場の運用上の注意点と摘発リスク
メダルゲーム場で摘発リスクがあるパターン、ここはしっかり押さえてください。「ちょっとくらいなら大丈夫」が一番怖いんです。
運用ルールはExcelか紙で必ず文書化し、従業員教育で徹底してください。新人研修・3ヶ月ごとの全員ミーティングで運用が形骸化しないように継続的に確認します。
近隣住民・お客様からの通報で発覚することが多いので、店舗側が主体的にルールを守る運営をすることが鉄則。SNSで「換金してくれた」みたいな書き込みが1件あると、それだけで立入対象になることがあります。
- メダルの現金化:店舗が直接または間接的にメダルを現金化 → 賭博罪・風適法違反(一発アウト)
- 高額景品設置:1個あたり800円超の景品 → 5号許可ルール違反
- 射幸性の高い機械:5号許可の枠を外れる機械設置 → 4号許可の領域に踏み込む
- 未成年者の深夜入場:年齢確認怠慢 → 風適法第22条違反
- メダル預かり証の不正発行:他店舗で換金させる目的の発行 → 違法
- 三店方式類似運用:メダル+外部買取業者の連携 → 4号でも違法、5号は完全にアウト
差戻し事例で多いのが、「親族や友人にメダルを引き継がせる運用」です。預かり証を譲渡可能にすると、実質的な換金経路になりかねません。預かり証は本人のみ・店内利用のみ、と明記してください。
よくあるご質問(メダルゲーム場の5号許可)
メダルゲーム場とクレーンゲーム店の違いは?
両者とも5号許可ですが、メダルゲーム場はメダル貸出と連続的遊技が中心です。クレーンゲーム店は1プレイごとに料金支払いと景品獲得が完結します。客滞在時間と客単価管理の設計がまったく異なるため、「営業の方法」の書き方も別物になります。
メダル貸出料金は自由に決められますか?
店舗側で自由に決められます。100枚500〜2,000円の幅で設定するのが一般的で、料金設計は店舗の客単価戦略次第です。ただし「申請時の営業の方法」に記載した料金から大きく変える場合は、変更届出が必要になることがあります。
メダルを店外に持ち出してもいい?
メダルは店内通用券として扱われ、店外持ち出しは原則禁止です。現金化もできません。預かり券で次回利用するのは可能ですが、預かり証は本人限定・店内利用のみと明記してください。
メダルゲーム場で景品交換できる?
できます。獲得メダルで1個あたり800円以下(仕入価格+税)の景品と交換可能です。現金・有価証券(商品券・QUOカード等)への換金は禁止です。
プッシャーゲームの設置で気をつけることは?
床面積効率(1台2〜5平米必要)と機械の射幸性(5号許可の枠内)、そして型式認定の有無です。中古機械で認定が切れているものを買うとそのまま使えませんので、設置前に必ず認定書を確認してください。
射幸性の高いメダルゲーム機は?
5号許可の枠を外れる射幸性の高い機械は、4号許可(パチンコ等)の領域になることがあります。両許可は別申請で、5号許可だけで4号領域の機械を置くと違法です。機械選定段階で必ず確認してください。
メダルゲーム場で18歳未満は?
通常時間帯は入場可能です。深夜帯(16歳未満は18時、16〜18歳未満は22時以降)は同伴の保護者がいる場合のみとなります。都道府県の青少年保護条例で上乗せ規制があることが多いので、所在地の条例を必ず確認してください。
メダル預かり券の運用で注意することは?
預かり券は本人限定・店内利用のみと明記。譲渡可能にすると実質的な換金経路になりかねません。預け入れ・引き出しの記録(日時・枚数・本人確認)を残してください。立入時にここを必ず聞かれます。
飲食コーナーを併設できますか?
5号許可の営業所内に簡易な飲食提供(自販機・軽食販売)を併設することは可能ですが、調理を伴う飲食を提供する場合は飲食店営業許可が別途必要になることがあります。アルコール提供をする場合は、5号本来の用途と矛盾しない範囲での運用設計が必要です。
