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業種カテゴリ:風俗営業5号(ゲームセンター)/最終更新:2026-05-10

ゲームセンターの遊技機表示・配置基準

「ゲームセンターの店内表示って、何をどこに貼ればいいの?」「機械の並べ方に決まりがあるって本当ですか?」——5号許可を取って実際に内装に入る段階で、必ずぶつかる質問です。表示と配置、ここで手を抜くと立入1回目で指示処分が来ます。
今日は「料金表示」「景品表示」「年齢制限表示」「通路幅」「避難経路」の5本柱を、現場の差戻し事例を交えながら整理していきます。新規開業の方も、既存店舗の運用見直しでも使える内容にしますね。

結論からお伝えします

結論を最初に押さえてください。ゲームセンターの遊技機表示義務は、1プレイ料金・景品の概要・年齢制限・営業時間の4種類。配置基準は通路幅0.9m以上(多くは1.2m確保)・避難経路の確保・緊急停止ボタンの位置が中心です。

ここが大事なんですが、「表示なし・配置不適合は1回目の立入で指示処分」が来ることがあります。指示処分が記録されると、次の違反で営業停止が一気に近づきます。最初から正しく整えるのが、長く営業する一番の近道です。

背景・前提:なぜ表示と配置がこれほど厳しいのか

ゲームセンターの表示・配置は、風適法第18条(料金表示)と消防法・建築基準法の遵守を求められます。法律が3つも絡む理由は、「お客様の安全」と「取引の透明性」の2つを守るためなんです。

ところで、ゲームセンターって火災時に逃げにくい施設の代表格です。機械が大量に並んでいて、暗くて、子どもも多い。だから消防法の運用も厳しめになります。「許可は警察、消防検査は別」と思って構えないと、開業直前で消防検査で詰まって開業遅れ、というのが本当によくあります。

表示義務——4種類すべて入口と店内に

1. 1プレイ料金表示

各遊技機の1プレイ料金をお客様から見える位置に表示します。基本は機械単体表示ですが、多機種ある場合は店内一覧表で代用できることもあります。

  • 機械正面の表示パネル(最も推奨)
  • 機械上部のサインボード
  • 店内一覧表(多機種ある場合の補助。これだけだと弱い)

差戻し事例で多いのが、「機械の側面に料金シール、しかも剥がれかけている」パターン。表示はあるけど機能していない、と判断されることがあります。月1回の表示物点検を運用に入れるといいですよ。

2. 景品の表示

景品提供がある場合(クレーンゲーム等)、景品の概要をお客様から見える位置に表示します。

  • 景品名・写真(実物と一致したもの)
  • 取得目安(おおむねの難易度。◎○△で十分)
  • 「景品はすべて800円以下」の店舗表示
  • 「景品の販売・換金はいたしません」の明示

3. 年齢制限表示

店舗入口に18歳未満・16歳未満の入場制限を必ず表示してください。「16歳未満は18時以降ご入場いただけません(保護者同伴で22時まで)」「18歳未満は22時以降ご入場いただけません」を、立った状態で1m離れて読めるサイズで掲示します。

4. 営業時間表示

営業時間と年齢別の退店時刻(16歳未満は18時、18歳未満は22時、深夜0時閉店)を入口とレジ周辺に明示。条例で退店時刻が前倒しになっている地域では、条例ベースの時刻を表示してください。

配置基準——通路幅0.9m以上が最低ライン

1. 通路幅

消防法・建築基準法で避難通路幅0.9m以上が必要です。実務上は多くの店舗で1.2m以上を確保しています。理由は単純で、立入時に巻尺で測られて、ギリギリだと指導が来るからです。最初から余裕を持って設計してください。

2. 機械間の距離

遊技機の前後で1人のお客様がプレイできるスペースを確保。隣接客と肘がぶつからない距離(前後60cm程度)が望ましいです。狭くするとクレームの温床にもなりますし、何より売上に響きます。

3. 避難経路

非常口・避難経路は遊技機・什器で塞がない。「ちょっとだけ前に出して」が積み重なって、気づくと非常口の前にUFOキャッチャーが2台並んでいる——これ、実際にあった事故事例です。誘導灯の設置位置も必ず確認してください。

4. 緊急停止ボタン

店内に1ヶ所以上、緊急時に全遊技機の電源を切れる緊急停止ボタンを設置することが推奨されます。法律上の必須ではないんですが、立入時に設置されていると印象がぐっと良くなりますね。位置はレジ・受付付近で従業員が即座に操作できる場所が一般的です。

消防法の遵守——許可と並行して整える

  • 自動火災報知設備(一定規模以上で必須)
  • 誘導灯(避難経路上の各所)
  • 消火器(床面積に応じた本数)
  • スプリンクラー(規模により)
  • 避難訓練(年1回以上が目安)
  • 防火管理者の選任(収容人員30名以上で必要なことが一般的)

消防検査は警察の許可とは別ラインで動きます。開業30日前くらいから所轄消防に事前相談を入れておくのが安全です。「警察の許可は下りたのに消防で詰まって開業1ヶ月遅れた」事案、本当に多いんですよ。

営業所の見通し——5号特有の構造要件

5号許可は「営業所外から内部の様子が確認できる構造」が原則です。窓・ガラス扉等で内部が見える設計が望ましいんですよね。これ、なぜかと言うと、未成年保護と賭博類似行為の抑止が目的で、「外から見えない=中で何やってるか分からない」だと許可が下りにくくなります。

地下店舗・2階以上の店舗の場合、入口から店内が見える構造にして対応する、というのが現実的な解です。設計段階で必ず管轄警察署に相談してください。

店内表示物の一覧(チェックリスト)

表示物位置内容
営業時間入口例:10:00〜24:00(地域差・条例差あり)
年齢制限入口16歳未満18時/18歳未満22時の入場制限
料金表各機械1プレイ料金
景品概要各景品機景品名・「上限800円」表示
許可証レジ後・見える場所5号許可証(額装推奨)
防火・避難店内各所避難経路図
緊急連絡先レジ・入口消防119・警察110・店舗代表番号
店舗ルール入口・レジ飲食・喫煙・撮影・換金禁止

店舗ルール——明示しておきたい5項目

お客様に明示する店舗ルールの例ですね。法定義務ではないんですが、トラブル防止で必須レベルの内容です。

  • 未成年の入場時間制限(条例ベースで具体的に)
  • 飲食物持ち込みの可否(最近は緩い店も増えていますが、明示が大事)
  • 喫煙ルール(改正健康増進法で屋内原則禁煙)
  • 撮影・SNS投稿のルール(他のお客様が映らないように等)
  • 景品の交換場所・方法(換金禁止の明示と一緒に)

よくある読み違いと差戻し事例

  • ポイント1:「料金表示は店内一覧でOK」→ 機械別表示が原則。多機種で個別表示が現実的でない場合は店内一覧で代用できることもありますが、立入時に「個別表示してください」と指導が来ることがあります。
  • ポイント2:「景品表示はガラスから見えれば十分」→ お客様が読み取れる文字サイズ・距離での表示が必要です。ガラス越しに小さく書いてある程度では「表示なし」と判断されることがあります。
  • ポイント3:「許可証はバックヤードでOK」→ 立入時に即座に出せる位置に置いてください。額装してレジ後に掲示するのが一般的です。
  • ポイント4:「避難経路図は内装業者任せでOK」→ 開業後に什器配置が変わったら更新が必要です。年1回点検してください。

FAQ

Q1. 料金表示の文字サイズに決まりはありますか?
風適法上の数値規定はありませんが、お客様が容易に読み取れる程度(通常2〜3m離れて読める大きさ)が必要です。立った姿勢・自然な距離で読めるかを基準に判断してください。
Q2. 料金変更時に表示更新が遅れた場合は?
変更時刻から速やかに更新してください。表示と異なる料金徴収は不当料金の問題になることがあり、お客様トラブルの原因にもなります。価格変更日は必ず開店前に貼り替え、と運用ルール化を。
Q3. 景品の写真は実物と異なってもよいですか?
景品提供で実物と表示が異なると、景品表示法違反の問題が生じることがあります。実物と同じ景品を表示するのが原則。バージョン違い(旧版・新版)でも別景品扱いになります。
Q4. 通路に椅子・休憩スペースを置くのは?
避難経路を塞がない位置で、固定しない椅子なら問題ないことが一般的です。固定設置する場合は通路幅を再計測してください。「ちょっとだけ」の積み重ねで通路が消えていく事故が多いです。
Q5. 外から内部が見えない構造(地下店舗等)は?
「見通し」は物理的に外から見えるだけでなく、「警察官が容易に立入できる構造」も含意します。地下店舗でも入口から店内が見えれば問題ない運用が多いですが、設計段階で必ず管轄警察署に確認してください。
Q6. 非常口を意匠上隠したいです。
非常口は誘導灯と表示が必須で、意匠上の隠蔽は消防法違反になることがあります。意匠と機能を両立させるための専門家(消防設備士)への相談をおすすめします。
Q7. 緊急停止ボタンの位置に決まりはありますか?
風適法上の決まりはありません。レジ・受付付近で従業員が即座に操作できる位置が一般的です。位置はマニュアルに記載し、全従業員に共有してください。
Q8. 内装変更後の警察への届出は必要ですか?
機械配置・客室面積に影響する内装変更は、変更承認申請または変更届出が必要になることがあります。「ちょっと模様替え」で済まないケースが多いので、変更前に管轄警察署に確認してください。事後発覚すると無届変更の指導対象です。

まとめ・お問い合わせ

本記事の内容は、実務上の一般的な留意点を整理したものです。実際の物件・業態・営業所所在地(管轄警察署)によって判断が変わる部分が多くあります。店舗レイアウト設計、表示物の整備、消防検査対応——どこから手をつければよいか分からない場合はお問い合わせください。事前に整えておくことで、立入時の指示処分リスクは大きく下げられます。

阿久津 和宏/行政書士/日本風俗営業許可申請代行センター 代表/経済産業省認定 経営革新等認定支援機関
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