人員・役員法令試験|個人事業主向け
2回不合格で申請取り下げ?法令試験の恐ろしいルール
「2回不合格で申請取り下げ?法令試験の恐ろしいルール」というご質問は、個人事業主の方によくいただきます。人員・役員法令試験の論点として、行政書士の視点で要点を整理しました。
本記事では現場で実際にいただくご質問をもとに、行政書士の視点で要点と数値根拠を整理しました。所要資金の積算、営業所・車庫の数値要件、人員と試験のスケジュール、申請手続き全体の流れ、e-Govオンライン申請の最新動向まで、具体的にお伝えします。
こんな方のための記事です
- 「2回不合格で申請取り下げ」について、要点を短時間で把握したい方
- 個人事業主の方運送業許可の申請を予定している方
- 人員・役員法令試験の数値根拠と地域差を確認したい方
- お問い合わせの前に、自分のケースに当てはまる論点を整理したい方
- 2025年12月1日からのe-Govオンライン申請対応状況を知りたい方
運送業許可の人員要件──「5名以上」だけではない
運送業許可の人員要件で最初に思い浮かぶのは「運転者5名以上」かもしれません。実際にはこれ以外に運行管理者・整備管理者・役員法令試験合格者の3本柱があり、4つの人員要件すべてを満たさないと許可は下りません。
運転者は車両数と整合する人数を確保します。5両で申請するなら最低5名、6両なら6名以上です。社会保険適用と適性診断受診計画も含めて整えます。
運行管理者は資格者証保有者を営業所ごとに1名以上配置します。29両までは1名、30〜59両は2名、と車両数に応じて段階的に増員します。整備管理者も営業所ごとに1名以上、資格要件は「整備に関する2年以上の実務経験+研修修了」または「自動車整備士3級以上」です。
役員法令試験──偶数月実施・24問正解で合格
役員法令試験は個人申請では申請者ご本人が受験します。試験は偶数月(地域により異なることがあります)に実施され、出題範囲は貨物自動車運送事業法・道路運送車両法・道路交通法・労働基準法・労働安全衛生法・改善基準告示・労働関係諸法令です。
合格基準は30問中24問以上の正解(8割)と一般的に運用されています。試験時間は50分程度で、テキスト持込の可否は地域により異なることがあります。
不合格でも再受験可能ですが、次回は2か月後(偶数月)の実施です。申請月の翌々月の試験で初回受験する流れが一般的なので、初回不合格となるとそこから2か月以上ロスします。申請スケジュール全体が後ろ倒しになる影響が大きいため、過去問題の徹底反復で1回合格を目指す準備をおすすめしています。
運行管理者・整備管理者の確保──外部採用・社内資格取得の二択
運行管理者・整備管理者は申請書に氏名・資格者証番号を記載するため、申請前の確保が必要です。確保には主に2つの方法があります。
外部採用:求人で資格者を採用します。即戦力を確保できますが、人件費負担が継続します。
社内資格取得:既存メンバーが運行管理者試験・整備管理者選任前研修を受講します。コストは抑えられますが、受験スケジュールと申請スケジュールの逆算が必須です。
運行管理者試験は3月・8月の年2回実施です。申請月から逆算して受験計画を立てます。整備管理者は資格要件を満たせば選任前研修の修了で就任できるため、運行管理者より柔軟なスケジュール調整が可能です。
常勤性の証明──社会保険加入と勤務実態
人員要件で見落とされがちなのが「常勤性」です。役員法令試験を受験する役員、運行管理者、整備管理者は常勤であることが求められます。常勤性は社会保険加入(健康保険・厚生年金)と週所定労働時間で確認されます。
非常勤役員・パート勤務での運行管理者選任は認められません。複数事業を兼業されている方は、運送業に必要な常勤性を確保できる勤務体系に整理する必要があります。家族役員(配偶者・親族)の常勤性も実態で判断されるため、形式的に役員にしただけでは認められません。
人員要件と役員法令試験の標準枠
| 人員・試験 | 標準的な要件 | 補足 |
|---|---|---|
| 運転者 | 5名以上(車両数と整合) | 社会保険加入・適性診断計画 |
| 運行管理者 | 営業所ごとに1名以上(車両数により増員) | 運行管理者試験合格者 |
| 整備管理者 | 営業所ごとに1名以上 | 整備実務2年以上+研修等 |
| 役員法令試験 | 偶数月実施/30問中24問以上正解で合格 | 個人は申請者/法人は常勤役員1名 |
| 試験出題範囲 | 貨物自動車運送事業法・道路運送車両法・道路交通法・労働基準法・改善基準告示等 | テキスト持込の可否は地域により異なることがあります |
よくあるご質問(FAQ)
役員法令試験は誰が受験しますか?
個人申請は申請者本人が、法人申請は常勤役員のうち1名が受験します。代表取締役以外の常勤役員でも構いません。試験は申請月の翌々月以降の偶数月に実施されることが一般的です。
役員法令試験の合格基準を教えてください。
30問中24問以上の正解(8割)が標準的な合格基準です。出題範囲は貨物自動車運送事業法・道路運送車両法・道路交通法・労働基準法・改善基準告示等です。テキスト持込の可否は地域により異なることがあります。
運行管理者がいません。今から確保できますか?
可能です。①外部採用(求人で資格者を採用)、②社内資格取得(既存メンバーが運行管理者試験を受験)の2通りがあります。試験は3月・8月の年2回実施です。申請月から逆算した受験計画が必要です。
整備管理者の資格要件はどのようなものですか?
①整備に関する2年以上の実務経験+研修修了、または②自動車整備士3級以上、のいずれかです。①の研修は地方運輸局指定の機関で実施されます。
家族役員でも常勤性は認められますか?
実態で判断されます。社会保険加入と週所定労働時間、業務分担の明確化が必要です。形式的に役員にしただけでは常勤性は認められません。
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