業種カテゴリ|風俗営業4号(パチンコ・スロット)営業管理
パチンコ・スロット(4号許可)の
出玉制限・営業時間の規制と
遊技機管理の実務を、現場目線で。
「パチンコ店、これから出すんだけどさ、結局どこまで縛りが厳しいの?」——最近、こういうご相談が本当に増えているんです。新規開業の方、居抜きで承継する方、機種入れ替えのたびに警察対応で消耗している店長さん、それぞれ抱えている悩みが全然違うんですよね。
ところで、4号許可って、1〜3号と同じ「風俗営業」のくくりに入っているんですが、現場の運用は別物だと思ってください。営業時間の縛り、遊技機の型式の話、立入調査で見られる帳簿、どれも独特なんです。この記事では、私が日本風俗営業許可申請代行センターで実際に動いてきた中で「ここを外すと差戻し・行政処分につながりやすい」というポイントを、会話する感覚でお伝えしていきます。
こんな方に読んでいただきたい記事です
少しだけ整理させてください。今、このページに辿り着いた方は、たぶん次のどれかに当てはまるはずなんです。
- パチンコ・スロット店をこれから新規開業しようとしている方
- 4号許可取得後の遊技機管理・帳簿管理で「何を残せばいいか」分からない方
- 遊技機の入れ替えのたびに「これ届出いる?いらない?」で迷う店長さん
- 立入調査の前に、警察が何を見るのか押さえておきたい方
- 営業時間と未成年者対応で、本部・本社から「事故ゼロにしろ」と言われている運営担当の方
当てはまっていれば、最後まで読む価値はあるはずです。逆に、もう許可申請が完了していて、毎日の運用も安定しているという方は、立入調査対応の章だけ拾い読みでも構いません。
風俗営業4号許可ってそもそも何ですか、というお話
まず根本のところから整理させてください。風俗営業4号許可は、風適法第2条第1項第4号にぶら下がっている許可で、条文上は「まあじゃんその他政令で定めるゲームその他類似の遊技設備を備えて、客に遊技させる営業」と書かれています。難しく聞こえますが、要はパチンコ・スロット(パチスロ)・雀荘といった「遊技させる」業態のことなんですね。日本で許可店舗数が一番多いのも、この4号なんです。
ここが大事なんですが、4号許可が1〜3号と決定的に違うのは「遊技機(台)」という物理的な機械が中心にあるという点です。お酒やダンスのような「行為」が規制対象なのではなく、台そのものに型式試験・登録制度が乗っています。市販の機械なら自由に置けるわけではなくて、国家公安委員会の型式試験に合格した機種(型式承認番号がある機種)しか設置できないんです。
申請書類も、1号許可(社交飲食)と並べると一目で違いが分かります。共通の役員身分証明書・住民票・図面類に加えて、4号では遊技機の配置図(台番号と機種名を記載)が必須なんですね。私が実際に申請した感覚で言うと、ここの図面と機種リストの精度が低いと、警察の生活安全課からその場で差戻しを食らうことがあります。手数料は都道府県により異なることがありますが、目安として2万4千円前後を見ておけば大きな外れはないはずです。
ところで、読み違えられている方が多いのですが、4号許可を取った瞬間にゴールではなくて、開業後の管理業務(帳簿・届出・立入対応)の方が本番なんです。この感覚は、許可を取って初めて店長として現場に入る方ほど、入口でつまずきやすい部分なので強調しておきますね。
営業時間の規制、これ意外と注意点なんです
営業時間のお話、現場では一番事故が起きやすい論点です。風適法第13条で、4号許可は原則として深夜帯(午前0時〜午前6時)の営業が禁止されています。ここまでは多くの方がご存じです。問題はその先なんです。
都道府県条例で、さらに厳しい上乗せ規制があることが多いんですね。具体的には、開店時刻を午前10時または午前11時に、閉店時刻を午後11時または翌午前0時に揃える条例が一般的です。例えば東京都の場合、現場運用では「午前10時から午後11時まで」を上限として運用している店舗が多い印象です。ただ、これは都道府県・市町村ごとに異なることがありますので、所轄警察署(生活安全課・防犯係)に必ず一次確認してください。私も新規申請のたびに最初の打合せで条例の最新版を確認するようにしています。
| 論点 | 原則(風適法第13条) | 都道府県条例の上乗せ例 |
|---|---|---|
| 営業可能な時間帯 | 午前6時〜午前0時の範囲内 | 午前10〜11時〜午後11時〜翌0時に短縮されることがある |
| 閉店時刻の運用 | 店内に客を留めない | 閉店時刻の店内放送・遊技停止操作を求められることがある |
| 違反時の罰則 | 6か月以下の懲役または100万円以下の罰金(参考) | 営業停止処分が加わることがある |
表で並べるとシンプルに見えるんですが、現場でやりがちなのは「閉店時刻を過ぎても、すでにかかっている遊技は終わるまで待つ」運用です。これ、よく相談されるんですが、行政側の解釈としては閉店時刻=遊技停止です。私の現場感覚でも、ここで時間ギリギリの運用をしていて、夜間パトロールにあたってしまうと、後日の事情聴取からの行政処分という流れが想定されます。閉店時刻の5分前から「店内放送+遊技台のオート停止」を入れることをお勧めしています。
遊技機の入れ替え、ここが一番ややこしいんですよね
機種入れ替えの話、店長さんから一番質問が多い部分です。順番に整理していきますね。
まず大前提:使える機械の条件。国家公安委員会の型式試験に合格して、型式承認番号が付与された遊技機しか設置できません。中古機を業者から買うときに、ここの番号と「現在も承認が生きているか」を確認しないまま購入してしまって、店舗に運び込んでから「これ設置できないですよ」と気づくケースを、私は過去に何回も見てきました。承認が取り消されている機種は、いくら見た目が綺麗でも置けないんです。
変更届出の実務。設置機種を変える場合、所轄警察署への「遊技機の変更に係る届出」が必要です。届出なしに台を入れ替えてしまうと、無届変更として行政処分(指示処分・営業停止)の対象になることがあります。届出は変更予定日の前に行って、警察署の受付印を受けてから設置するのが大原則です。「来週入れ替えるんで明日届け出します」というスケジュールでは、警察側の確認が間に合わないことがあるので、私は最低でも10営業日前の届出をお勧めしています。
台数を増やす場合は別手続き。台数増は、許可申請時の構造設備の内容と異なってきますから、構造変更の届出(あるいは状況によっては変更承認申請)が必要になります。床面積の増減を伴う場合は、図面の引き直しと現地確認が入ることがあるので、内装工事の着手前に警察へ事前相談を入れるのが安全です。
ところで、よくある差戻し事例として「機種名は届け出たが、型式承認番号の桁が1文字違っていた」というものがあります。これ、笑えない話で、警察側のデータベース照合で弾かれます。届出書類は機種名と型式承認番号の両方を、機械側の銘板と現物照合してから提出してください。
立入調査で何を見られるのか、生々しい話をします
4号許可店では、複数の帳簿・記録書類の整備が義務付けられています。立入調査では、ここを順番に見ていく流れになるんです。私が立会いで入った経験からお伝えすると、見られる順番はだいたい決まっています。
| 確認項目 | 具体的に見られるもの | 事故が起きやすいポイント |
|---|---|---|
| 従業員名簿 | 氏名・生年月日・住所・採用日/3年間保管 | パート・アルバイトの未登録 |
| 遊技機台帳 | 機種名・型式承認番号・台番号・設置日 | 機種変更後の台帳未更新 |
| 営業日誌 | 開始・終了時刻/来客数(概数)/特記事項 | 閉店時刻が条例違反になっている |
| 未成年者対策 | 「18歳未満立入禁止」の掲示/年齢確認方法 | 掲示の剥がれ・退色 |
| 遊技機の現物確認 | 銘板の型式承認番号と台帳の照合/基板の状態 | 不正改造・無届の入れ替え |
この表を見ていただくと分かるんですが、実は「書類の不備」より「現物と書類の不一致」の方が、行政処分のリスクは高いんです。台帳上はA機種なのに、現場で確認したらB機種が入っていた——これ、無届変更とみなされる可能性が高くて、その場で口頭指導、後日の文書指導、悪質と判断されれば指示処分に進みます。
念のために書いておきますが、遊技機の不正改造(いわゆる「ゴト行為」への加担)は、風適法違反だけで済む話ではないんです。電磁的記録不正作出罪などの刑事事件に直結します。「業者がそう言うから入れた」では通らないですよね。従業員教育と、月次での基板点検チェックリスト、この2つは最低限の自衛策として整備しておいてください。
現場で実際にあった差戻し・指導事例
抽象論だけだと伝わりづらいので、私が関わった案件・ご相談いただいた事例の中から、特徴的なものを3つ共有しますね(個別情報は加工しています)。
事例1:機種変更の前倒し設置で営業停止。関東のあるパチンコ店で、リニューアル目玉として人気機種を1日でも早く稼働させたいという判断で、届出を出した翌日に設置・稼働させてしまったケースです。警察側の確認は2週間後の予定だったため、結果として「無届変更」とみなされ、短期の営業停止と指示処分につながりました。届出を「出した」ことと「受け付けられて確認が完了した」ことは別物なんです。
事例2:パートさんの未登録が立入で発覚。深夜帯の清掃を担当していたパートさんを「営業時間外だから」と従業員名簿から外していたケースです。風適法上の「従業員」は、営業時間内か外かではなく、その店の業務に従事する人全員が対象になることがあります。立入調査で名簿と勤務シフトを突合され、未登録が発覚しました。指導記録が残ると、次の更新時にも影響することがあります。
事例3:未成年者立入禁止の掲示が小さすぎた。入口の自動ドア横に「18歳未満立入禁止」の掲示はあったものの、A5サイズで色も退色していて、立入時に「これでは掲示要件を満たしていない」と口頭指導を受けた事例です。掲示はサイズ・配置・視認性の3点で見られます。私は最低でもA3サイズ、入口の正面または直上、年1回の張替えをお勧めしています。
よくあるご質問(4号許可・パチンコ・スロット)
パチンコの出玉制限はどのように定められていますか?
出玉の上限は遊技機規則(国家公安委員会規則)で定められていて、大当たり出玉やメダルの払い出し上限が型式試験の合格基準に組み込まれています。つまり、合格した遊技機を変えずに使っている限り、店側で出玉を「設定」する話ではないんです。逆に、基板や設定を独自に弄ると、それ自体が不正改造として風適法違反になります。
パチンコ店の営業時間の規制は?
原則は風適法第13条で深夜帯(午前0〜6時)が禁止です。ただし都道府県条例で、開店午前10〜11時/閉店午後11時〜翌0時に上乗せ短縮されていることがあります。所轄警察署に必ず一次確認してください。閉店時刻は「客がまだ遊技している」状態を作らないことが大事なんです。
遊技機は自由に入れ替えできますか?
できません。型式試験に合格した機種に限られ、機種を変えるたびに所轄警察署へ「遊技機の変更に係る届出」が必要です。届出前に台を設置・稼働させるのは無届変更とみなされることがありますので、最低10営業日前に届出を出す運用をおすすめしています。
4号許可の遊技機台数に上限はありますか?
許可申請時に提出した台数が、その店舗の上限値になります。増やす場合は構造変更の届出が必要で、床面積の増減を伴う場合は図面再提出と現地確認が入ることがあります。減らす方向であれば、原則として日常運用の範囲ですが、念のため所轄に一報入れておくと安心です。
未成年者(18歳未満)の入店は禁止ですか?
風適法第22条で、4号許可店に18歳未満の方を客として立ち入らせることは禁止されています。入口の見やすい場所への「18歳未満立入禁止」の掲示と、年齢確認の運用(身分証提示の徹底など)が義務です。掲示は経年で退色しますので、年1回の張替えをお勧めします。
景品交換(三店方式)の法的位置づけは?
景品交換(三店方式)は、景品を直接現金に換えない仕組みとして業界で運用されている形態です。賭博罪との関係は法律解釈の議論が残る領域で、行政書士の業務範囲を超えますので、個別の刑事リスクについては必ず弁護士にご相談ください。
立入調査が突然来ました、何を最初に出せばいいですか?
定例の立入であれば、まずは許可証・遊技機台帳・従業員名簿・営業日誌の4点を準備してください。これがその場で出せないだけで「管理体制に疑義あり」と判断されることがあります。普段から事務所のキャビネット1段に集約しておくのが現場の知恵なんです。
