行政書士・経済産業省認定 経営革新等認定支援機関/全国オンライン対応

業種カテゴリ:深夜酒類提供飲食店営業/最終更新:2026-05-09

バーの深夜酒類届出 必要書類の全リスト。営業所平面図の書き方まで

「バーの深夜酒類届出って、書類何枚いるんですか?」――電話でよくいただく1問目なんです。ネットだと「届出だから簡単」と書かれていることが多いです。ところがいざ揃え始めると、平面図・求積図・賃貸借契約書・飲食店営業許可証……あれ、思ったより多い、というのが実際のところなんです。

ところで、書類の枚数より厄介なのは「精度」のほうです。届出は許可と違って審査が緩い、と思われがちなんですが、ここが注意点なんです。届出書類に不備があれば、そのまま受理されたあとで処分対象になる。つまり「出して終わり」ではないんです。今日は現場で実際に揃えている書類リストと、平面図でいつもつまずく書き方を、行政書士目線で整理しますね。

結論:必要書類は3グループ+飲食店営業許可証の写し

バーの深夜酒類届出に必要な書類を、現場の動かし方順で整理するとこうなります。「本体書類2点」「本人書類2〜3点」「場所書類3点」「使用権書類1点」、そして前提として「飲食店営業許可証の写し」。法人申請ならここに定款・登記事項証明書・役員分の住民票と誓約書が追加されます。書類自体は風俗営業1号許可よりだいぶ少ないんですが、平面図と求積図の精度で受理可否が分かれるところが、書類量とは別の世界の話なんです。

そもそも届出って、どういう位置づけですか?

深夜酒類提供飲食店営業の届出は、風適法第33条に基づく届出制度なんです。営業開始の10日前までに管轄警察署経由で公安委員会に提出します。許可と違って審査・処分はないので「受理されればその時点でOK」と思われがちなんですが、ここが大事なんですが、受理は「形式が整っているか」だけを見ています。中身の書類に不備があれば、後日立入調査で指摘されて処分対象になることがあるんです。「届出だから簡単」と「届出だから雑でいい」は別の話です。

本体書類(2点)――まず警察に「これから営業します」と知らせる紙

書類様式・備考
営業開始届出書別記様式第47号系(番号は県警ごとに微妙に異なることがあります)
営業の方法同じく別記様式系。営業時間・酒類の種類・接客方法・客席数を書く

ところで、この「営業の方法」のところに必ず書いていただきたいのが、「接待は行わない」旨の明記なんです。届出制度は接待禁止が前提なので、ここを曖昧にしておくと立入時に「実態はどうか」を細かく見られることになります。「カウンター越しの接客のみ」「特定客との同席はしない」と具体的に書いておくと、後の運用もブレません。

本人書類(2〜3点)――誰が営業するかの証明

書類有効期限
住民票(本籍記載・全部記載)発行から3ヶ月以内が目安
誓約書(欠格事由非該当)
身分証明書(本籍地市区町村発行)必要な県警があります(3ヶ月以内)

1号許可と比べると、身分証明書・登記されていないことの証明書まで揃える県警は少なめなんですが、ゼロではないんです。「東京は不要だけど隣県は必要」というケースもありますので、提出前に管轄署に1本電話を入れて確認しています。ここを省略して郵送で送って戻されると、その分10日前ギリギリの提出スケジュールが崩れますからね。

場所書類(3点)――ここが受理可否を分けます

書類作成者
営業所周囲略図申請者または行政書士が作成
営業所平面図(最重要)同上
営業所求積図同上

この3点のうち、一番頭を悩ませるのが営業所平面図なんです。私の事務所でも、新人のころは平面図で1日かかっていました。後ろで具体的な書き方をお伝えしますね。

営業所平面図の書き方――現場で記載漏れが多い項目

平面図には次の項目を、縮尺と寸法を入れて書きます。ここが大事なんですが、「内装業者の図面そのまま」だと足りないことが多いんですよ。内装図面は施工用なので、警察に必要な情報(出入口・非常口・客席数)が書かれていないことがあるんです。

  • 建物の階数・店舗の位置(建物何階・どの位置か、建物外形がわかること)
  • 客室の壁芯寸法・面積(求積図と数字が一致していること)
  • カウンター・テーブル席の配置(席数を数えられる粒度で)
  • 厨房・トイレ・倉庫・更衣室など各室の用途名
  • 出入口の位置(客用・スタッフ用の区別がつくこと)
  • 非常口の位置(消防法上の位置と一致していること)
  • ダクト・換気扇の位置(換気経路がわかること)
  • 客席の総数(カウンター席・テーブル席別の内訳)

縮尺は1/50または1/100で書きます。寸法は壁芯(壁の中心線)で取るのが原則なんですが、内装図は内法(壁の内側)で書かれていることがあって、ここで数字がズレることがあるんです。求積図と平面図の数字が0.1㎡でも合っていないと、受理担当者から確認電話が入ります。実は私が一番チェックを入れているのも、この求積の整合性なんです。

使用権書類(1点)――契約書のここを見落とさないでください

賃貸借契約書の写し、または建物登記事項証明書を提出します。契約書に「飲食店として使用」と書かれていれば基本は足りるんですが、ところで意外と見落とされがちなのが「深夜営業禁止条項」なんです。物件オーナーが深夜営業を嫌っているケースで、契約書のなかに「22時以降の営業を禁ずる」のような一文が紛れ込んでいることがあるんです。これがあると深夜酒類届出の前提が崩れます。契約締結前に必ず読み直してください。

飲食店営業許可証の写し――保健所が先、警察が後

食品衛生法上の飲食店営業許可(保健所発行)の写しが必須なんです。これがないと深夜酒類届出は受理されないんですよね。保健所の飲食店営業許可は、申請から取得まで1〜2週間が目安。つまり「保健所→警察」の順番で動いていきます。ここを逆にすると、警察に書類を持ち込んでもその場で帰されてしまいます。

法人申請時の追加書類――役員分は全員揃えてください

  • 定款(写し)
  • 登記事項証明書(履歴事項全部証明書・発行から3ヶ月以内)
  • 役員全員分の住民票・誓約書
  • 役員に外国籍の方がいる場合、在留資格関係の確認が入ることがあります

ここで一番のつまずきポイントが「役員全員分」のところなんです。社長1人分だけ揃えて持ち込まれるケースが結構あるんですが、監査役・取締役全員の住民票と誓約書が要るんです。地方在住の役員がいると住民票の取り寄せだけで1週間かかることもありますので、早めに動いてください。

現場で押さえておきたいポイント――先回りで潰しておきます

  • ポイント1:「届出書だけ書けば終わり」→ 平面図・求積図・飲食店営業許可証など、添付書類は10点超になることが多いんです。
  • ポイント2:「飲食店営業許可と深夜酒類届出は一緒の手続き」→ 全く別の制度です。保健所と警察、別の役所に出します。
  • ポイント3:「身分証明書は運転免許証でいい」→ ここで言う「身分証明書」は本籍地市区町村が発行する別の書類です。免許証ではないんですよね。
  • ポイント4:「平面図は手書きNG」→ 手書きでも縮尺・寸法が正確なら受理されます。ただし、後の変更届で困ることが多いので、データで持っておくほうが結果的に楽です。
  • ポイント5:「内装業者にもらった図面をそのまま出せばいい」→ 多くの場合、警察提出用の情報(席数・非常口・用途名)が足りません。提出用に再作図することが現場では多いんです。

必要書類・期間・費用早見表

項目目安
提出期限営業開始10日前まで
事前準備期間書類収集・平面図作成で1〜2週間
申請手数料原則無料(都道府県により異なることがあります)
住民票各300〜500円程度
登記事項証明書(法人)600円程度
飲食店営業許可申請15,000〜18,000円程度(地域差があります)
行政書士報酬の目安おおむね5万〜10万円

FAQ:書類の準備でよく聞かれる質問

Q1. 平面図はCADソフトじゃないとダメですか?
必須ではないんです。寸法・縮尺さえ正確なら手書きでも受理されることがあります。ただ、開業後に席の配置を変えたい・テーブルを増やしたいといった変更届を出すことが必ず出てくるんですよね。そのときに手書き原図を都度書き直すのは大変なので、最初からデータで持っておくと後が楽です。
Q2. 飲食店営業許可と深夜酒類届出は、どちらが先ですか?
原則は飲食店営業許可(保健所)が先、または同時です。警察に深夜酒類届出を持ち込むときに飲食店営業許可証の写しが要るので、結果として保健所が先に動くことが多いんです。県警によっては同時提出を許容することがありますので、管轄に確認してください。
Q3. 法人で申請するとき、役員全員の住民票が要りますか?
はい、役員全員分の住民票と誓約書が必要です。「代表者だけでいい」と思って準備してしまうと、書類一式が揃わず10日前提出が間に合わなくなりますので、早めに役員にお願いしてください。
Q4. 居抜きで前のオーナーの届出を引き継げますか?
残念ながら承継はできないんです。届出は営業者ごとに出すものなので、オーナーが変われば新規届出が必要になります。これは1号許可も同じです。
Q5. 営業所周囲略図は、どこまで広い範囲を描けばいいですか?
半径100m程度が一つの目安です。ただ、近くに学校・病院・図書館・児童福祉施設などがあるかどうかを示すために、もう少し広く描くことが多いんです。深夜酒類届出では距離規制は原則ありませんが、周辺環境がわかるよう実態を写しておくのが安全ですね。
Q6. 開業後に客席数を変更したい場合は、どうしたらいいですか?
変更届を変更後10日以内に提出する必要があります。「席を1つ増やしただけだから大丈夫」とそのまま運用していると、立入時に「届出と実態が違う」と指摘されることがありますので、ご注意ください。
Q7. 自宅兼店舗で深夜酒類届出は出せますか?
用途地域・構造要件・生活スペースとの区画が満たせれば可能なことがあります。ただ、住居系地域では条例で時間規制があったり、生活スペースと営業所が壁で完全に区画されていないと受理されないことがあったりするので、事前相談で必ず確認してください。
Q8. 書類を全部揃えるのに、どのくらいの期間を見ておけばいいですか?
飲食店営業許可(保健所)に1〜2週間、住民票・登記事項証明書の取り寄せに1週間、平面図・求積図の作成に数日〜1週間、合計で開業の1か月前から動き始めると安心です。物件契約直後にご相談いただけると、保健所と警察の両方を並行して進められます。

この記事を読んだ人はこのような記事も読んでいます

お問い合わせ・ハブ・小冊子

深夜酒類ハブで全体像を見る 小冊子(深夜酒類)を受け取る

無料で相談を予約する

執筆:阿久津 和宏/行政書士/日本風俗営業許可申請代行センター 代表/経済産業省認定 経営革新等認定支援機関
← ブログ一覧へ戻る

関連記事

まずは、お気軽にお問い合わせください。

お気軽にお問い合わせください。